何はともあれ、純正ホーンは気に入らなかった。家内のアルトよりはずっといい音がするが、それでも情けなく安っぽい音がするのには違いない。所詮、国産純正ホーンではしょうがないが、それでも比較の対象が家内のアルトではあまりにも差がありすぎるが...。
比較的、僕はクラクションを使う方だと思う。よせばいいのによく鳴らしている。その性もあってか、ホーンにはこだわりがあったし、お気に入りの音色を求めていた。
1998/09/07、実家でエアロパーツの取り付けが終了した時、ホーンを買うためにオートバックス桜橋店(清水市)へ行った。幾つかの種類があるが、基本的にカタツムリ型よりは、なぜかベンツホーンがお気に入りだった。何種類か音を聞いてみた中で、一番のお気に入りを買った。価格は\6,800だった。安いものは\3、000程度からあったが、音色が気に入らなかった。ホーンはなんと言っても音色が大事。音色で選ぶと倍以上の資金が必要となったわけだ。
ベンツホーンひとつ取っても、上には上がある。\20、000もするものもあった。メーカーはドイツのボッシュ。音色はと言うと、とてもそんな高価な音には聞こえなかった。品質的な問題もあるのであろうが、とても\20、000も払う気になれない。
余談だが、このホーンが並んでいる横に、ナンバーボルトのマスコット類がいっぱい並んでいた。ついつい目が行ってしまい、夢中で選んだいる自分がいる。そしていつしか、買い物カゴに入れていた。それは自分でもなぜこれにしたかわからないが、金色のドクロだった。これが\1、800。たった、ボルト2個でこんな値段でよくぞ買ったものだ。
会社の先輩には、「なんだありゃ?」なんていやみを良く言われたのも事実である。が、僕自身「なんだありゃ?」状態である。本当になんであんなもの買ってしまったのか今でも疑問である。
早速取り付けを試みる。まずは、ボンネットを開けて、グリルを外し、不要となる純正ホーンも外す。
純正ホーンが固定されていたメネジ穴に、取り敢えずベンツホーンを付けてみるが、ステーの角度が合わず、エアコンのラジエターにホーンの背面が当たってしまう。このままでは、ラジエターのフィンをつぶしてしまうので、ステーを万力で固定して、プライヤーで挟んで曲げる。
再度仮止めすると、今度はいい感じだ。左右とも同様にステーの角度調整をする。
次に、外していたグリルを付けてみると、これまた、全然付かない。ホーンが大きすぎて、グリルがはまらないのだ。このままではどうしようもない。グリルを付けなけりゃいいのだが、もうそういう年でもない。できるだけストック状態を保ちたかったし。
おおよそのホーンの大きさを考えながら、グリルにホーンとぶつかる位置と厚みをマジックで印を付けていく。どういうことかといえば、ホーンが当たる部分のグリルを削ってしまえと言う魂胆だ。幸い、グリルの内側だけの加工で済みそうだ。表からはわからない。
印をつけ終えたところで、グラインダーで一気に削ってしまう。グリルは樹脂なんでグラインダーだとアッと言う間の出来事だ。
このグラインダーでグリルを削っているとき、お袋がそれをみて、「あんた、何やってんの?新車にそんなことして〜!」なんて言われた。もちろんその通りではあるが、僕は僕の考えの元、こういう行為をしているんだな。(良いか悪いかは別にして...。)
さて気を取りなおして、もう一度位置あわせをしてみる。今度はなかなか良い感じだ。固定方法はこれでバッチリだ。
次に配線だ。純正ホーンはコネクタで接続されていた。今回交換したベンツホーンはそのコネクタとは似ても似つかない形状をしている。ベンツホーン側は、ちょっと大きめの平端子で、真ん中に穴が空いている。ベンツホーンに合うコネクタを持っている訳でもない。よって、ためらいも無く、そのコネクタは根元からぶった切った。そして、被覆を剥き、ホーンの平端子の穴に突っ込んでクルクルと巻いて、さらにビニールテープで絶縁してよしとした。(はなはだ不本意ではあるが...。)
ホーンの音が何か違う事が気になっていた。どうも片肺のような音だ。そして1998/12/29、調べる気になって、片方ずつ配線を外して、確認してみる。高音側のホーンが死んでいた。やっぱり...。付けてから半年しか経っていないのに、なんと言うことだ。
どうせ捨てることになるんだから、ばらしてみた。振動板と、電磁石という簡単な構成である。かといって、僕にどうにかできるもんでもなかった。幾つか調整用だと思われるネジがあったので、いじりながら、バッテリーに直結して音を確かめていったが、結局元に戻る事は無かった。残念だ。(泣)
家内にホーンが壊れたからと言って、資金調達を試みたが、あっけなく玉砕された。しょうがないので、純正ホーンの高音側をこれと交換した。低音側はベンツホーン、高音側は純正ホーンという変な組み合わせではあるが、なんとかごまかせる音がする。僕にとってはまったく気に入らない音ではあるが...。
1999/10/12、純正ホーンとベンツホーンの不協和音に耐え兼ねて、買いに出かけた。片側は生きていたので、これと同じホーンのを購入するつもりだった。従って、同一銘柄のものを探した。かといって、銘柄が何だったかは覚えておらず、物にもそれらしきことは書いてなかった。したがって、デザインで探すしかなかった。
これが、なかなか見つからない。近所のカーショップを梯子するがどれも違う。半分諦めかけていたが、ちょっと遠出をして、オートバックスまで車を転がした。「あった〜」。考えてみれば、元々オートバックスで買ったもんなのよね。で、その外箱に書いてあった会社名は、オートバックスセブン。な〜んだ、これじゃオートバックス以外は売ってナイジャンか!
価格はって〜と、以前買った時と同じ\6、800だった。壊れていた高音側だけを純正ホーンと交換した。よって、低音側は予備としてクローゼットの中にしまってある。気が向いたら、家内のアルトにでも付けてあげようかと思ってる。
単に圧着端子が無かったので、平端子に巻きつけてあった配線を直そうと思っていた。会社の同僚のチカ坊が道具を持っていたので、圧着端子だけをカーショップで購入して、道具を彼に借りた。ま、別に大した作業ではないので改めて書くような事でもないが、念のためちゃんと接続したよ、ということを明記しておこう。