その3

RM氏をしっかり集団に取り込んだ我々は、オフ会場「シャングリラ」に到着した。とあるビルの地下である。この地下という立地がのちのちいろいろやってくれるのである…。
 
部屋に入るとたく丸氏、みみき嬢が声を上げる。
「部屋がせま〜い!!!」
「これじゃ、踊れないじゃん!!!」
どうやら、正月のオフ会を経験した埼玉連合(略して玉連)の皆さんにとって、「カラオケとは踊る場所なり」という共通認識が存在するらしい。ま、うわさにはいろいろ聞いたから、ムリもない話である。今回はその時より相当人数も少なければ、場を盛り上げる人材も欠けているらしい。この時点での参加者を確認すると、たく丸氏・RM氏・ぷーどる嬢・みみき嬢・あむ嬢・俺。さて、どうなるやら…。
 
後で思えばそんな心配は全く杞憂であった…
 
さて、カラオケ会場は3時間の予約。食事も出て飲み放題という設定らしい。最初の1時間はカクテルからビールまで全ての飲み物が選べるという説明があった。酒に弱い俺も最初くらいは飲もうと思い、カンパリオレンジを頼んだ。しかし、他の5人は全てグレープフルーツサワー(略してグレフル)。恐るべし、玉連の団結力。数十種もある飲み物から迷わずグレフル…
俺はなんとなく、グレフルという言葉からこの場にいないさっちんうえちんを思い出し、両巨頭の影響力ってすごいな…とか考えていた。
 
飲み物が届き、まず乾杯である。のどがかわいていた俺はさっそく飲もうとして…あれ?
俺がストローと思って吸っていたのはマドラーだった…。
 
とりあえず、静かに雑談で宴会は始まった。俺とたく丸氏とRM氏が同い年。みみき嬢とぷーどる嬢が同い年。そして最年長と最年少の差は3歳しかなかった。とか確認しているうちにへーすけ氏が登場。ビールを頼み再び乾杯。で、また話すうちにイドウ氏も登場。どうやら××ったものの、本人はいたって元気そうであった。
そんなこんなしてるうち、あむ嬢が俺に包みを差し出す。
「これ、プレゼント」
「ま、まさか…」
「そ、おぱんつ」
なんでこんなきれいに包装してあるんだ?あむ嬢も新品買ってきてるし…
 
さて、今回電話参加者が二人いた。あっつ嬢とLipu嬢である。ぷーどる嬢とあむ嬢が電話し始めた。しかし、地下であるせいか、電波の入りが悪い。
「もしも〜し、元気?…中略…ぱぎさんと代わるね〜」
俺は携帯を受け取り、話す。
「まいど〜」
ツーツーツー…「切れとるがな!!!!」
携帯が鳴る。通話ボタンを押す。
「もしも〜し!!!」
「あ、ぱぎさん?」
「そう、まいど〜」
ツーツーツー…「切れとるがな!!!!」
結局、その場で俺はほとんど話できなかった…他のみんなは「おぱんつの呪い」だと言うのだが…
 
雑談は盛り上がる。なぜぷーどる嬢とみみき嬢は「ぷーじーときんばー」になったのか?昔のパソコンはどんなだったか?(たく丸氏の会社ではいまだに「松」を使っているそうだ…。そして、このネタになると俄然元気になるRM氏…)なぜ、俺と言えばおぱんつになったのか?そもそも「オランダ風車」ってなんだ?
 
だんだん話がシモネタに振れていく。狂乱のエネルギーは徐々に高まってきていた。そんな中で物静かだったイドウ氏が、
「みんな何歳なの?」と聞いた。
「イドウさんは?」
「3×歳」
「え〜、同じじゃ〜ん!!!」
ぷーどる嬢・みみき嬢・へーすけ氏・イドウ氏が同い年である事も判明。全員同世代だった。(ま、もともと三十路関連だけどさ…) これを知ったイドウ氏、
「な〜んだ。みんな同じくらいかぁ。俺てっきり自分が一番上だと思ってたから落ち着いてなきゃいけないと思ってたんだよ。」
ほほ〜、イドウ氏。ポーズだったんですね?あの物静かさ…
そして、この後イドウ氏は明らかにモードが変化していったのである。
 
1時間ちょっと経過したあたりで、店員がやってきて言った。
「これでコースの料理は終わりなんですけど…」
それまでに出た物と言えば、スナック類、ソーセージとポテトフライ…そんだけ。確か食事もちゃんと出るって言ってなかったっけ?
幹事のぷーどる嬢の顔が険しくなる。どうやらこちらの要求が店にちゃんと伝わってなかったらしい。部屋を出て話をつけに行ってしまった。
戻ってきてぼそっと「お店の段取りが悪いのは困るわ!!!」
怒らせた場合、決して逆らわない方が良さそうである。そこから改めてコース料理が始まったため、それなりに食べていた我々にはとても食いきれなかったのであった…。
 
さて、雑談は盛り上がっていた。しかし、その話は突然の大音量で中断される。アニソンの前奏!!
ルパンV世である。(それともデビルマンが最初だったか?どっち?)
考えてみればカラオケBOXで歌わず1時間以上話してる方がおかしいのであるが、RM氏がカラオケの口火を切った。いよいよ宴会は狂乱のステージへと上ろうとしていた。

つづく

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