その5

さて、歌は乱れ飛び、おぱんつも乱れ飛ぶ。マイクを持つ人におぱんつが投げつけられる。誰かがかぶれば、デジカメのフラッシュも乱れ飛ぶ。
「踊れないじゃ〜ん」という狭いスペースながら、身体を揺らし、喝采も乱れ飛ぶ。

大騒ぎであった。

そこへ、店員が顔を覗かせる。ちょうど、ドアの所へいた俺にこう言った。
「そろそろ予定の3時間なんですが…、延長なさいますか?」
俺は振り向いて確認した。
「そろそろ時間だってよ。延長する?」
一同、そろってうなづいている。あ、うんの呼吸である。
「じゃ、延長するでよ。」
店員が去る。

この時点で歌の予約もいっぱい入っている。我々はさらに盛り上がろうとしていた。
すると、また店員がやってきたのだ。
「大変申し訳ないんですが、後の予約が入ってまして、延長できないんですが…」
なんじゃと〜!!!なら、延長しますかなんて聞くなぁ!!!!
ぷーどる嬢じゃあないが、段取りが悪すぎやぞ、この店…

しょうがないので、俺はみんなに告げた。
「なんか予約が入ってるんだと。あと5分だってさ〜」
…誰も聞いとらんがね…

大騒ぎであった。

店員がまた来る。
「すいません、後がつかえてますので…そろそろ終わっていただきたいんですが…」
だったら、最初から延長しますかなんて聞くな!!!!!自業自得じゃい!!!!!!
結局、予約で入っていた曲は全て歌いきるまで居座る我々なのだった…

さて、とりあえず撤収である。が、後から始まったコースの料理が大量に余っている。
「もったいないから食べようよ〜。この焼きそばおいしいよ〜。」
最後にみんなで食いもんをかきこむ。
「そういえば、おぱんつどうすんの?俺、こんなん持って変えれないぞ。もらっても困るぞ」
「え〜、ぱぎさんのために買ってきたんだから持ってきなさいよ〜!!」
「かみさんに、どう説明するの?これ…」
すると、そこにへーすけ氏がにこやかに、
「じゃあ、俺がもらってっていい?」
おぱんつあやとりへーすけ氏。おぱんつお持ち帰りへーすけ氏になったのだった…何に使うんだろ?

地下の店から地上に上がっていく。ぷーどる嬢が電話を始めた。相手は大御所うえちん氏らしい。そういやあ、俺は両大御所(さっちんうえちん)と話したことないんだよな〜。とか思いながら俺は後をついていったのだが、うえちん氏はOS再インストの嵐に巻き込まれていたらしく、誰にも電話を変わる事無く逝ってしまわれた。残念である。

駅に向かって一同は歩いた。時刻は午後9時45分頃。しかし、中断された狂乱のマグマは鎮まっていない。誰もこれでお開きにはできなかった。
「ねえねえ、まだ時間いいでしょ、みんな」
「いいよ〜、まだ早いし。」
「じゃ、次いこ、次」
「この前のとこの番号知ってるから空いてるか聞いてみる」
この前のとこ…伝説の大宮ジャングルナイトの会場…俺以外の一同には思い出深い場所。今回、オフ会の場所が違ったのは、ただ単にその場所ではのみ放題が2時間までしかできないというだけの事であった。

ぷーどる嬢が携帯を取り出す。
「あのさ〜、8人なんだけどさ〜。これから空いてます?…え、空いてる?じゃ、これから行きます。…名前?○○です。」
まるで知り合いと話しているような語り口の素早いブッキング。
「あたし、40人からの宴会の幹事もやったことあるから、こういうのは慣れてるのよね〜。」
平然と言うぷーどる嬢。脇でRM氏やたく丸氏、感心しきりである。
俺は思わずもらした。
「ぷーちゃん、姉御肌っつうよりは親分肌だよな…」
それに対してこう答えたのは誰だったか定かではない。
「あ、だからぷーじーなんだ!」
そこにいた男性陣、あまりにしっくり来たのか、誰もフォローしなかった。

そして、我々は移動する。もちろんイドウ氏も移動する。(すいません、「移動」って漢字だそうと思って変換したら「イドウ」って出てきたもんでつい…)
めざすは駅の反対側。そう、西口のカラオケから東口のカラオケに移るだけである。
駅のコンコースを通るとき、俺は帰りの時間が気になった。
ぷーどる嬢と二人で駅の時刻表を見上げる。
上野行きの電車は…最終が11:48発。その前が11:29発。
「最終だと上野から先の神田までの電車が心配だよな」
「じゃあ、目標11時半ね」
今思えば、この目標通りにいっていれば、後で苦労する人が減っていたかもしれない…

まだまだ続く

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