ある時、買い物にでかけた先で、アウトビアンキA112を駆る女性を見かけたことがありました。
実はその女性、かなりお歳を召した方のようでしたが、その格好いいこと！！キビキビ運転されている姿に、夫と二人してみとれてしまいました。まるでお互いに何でも知っている古くからの連れ合いのように、その女性とA112はしっくり馴染んで見えました。輸入車だからといって決して気取っているわけでもなく、ほんのちっちゃなクルマなのに、どんな高級車よりも素敵でした。そして、たった一度お見かけしただけの、どこの誰かもわからないその方は、いつしか私の目標になっていました。私が歳をとっても、あんな風に愛車とナチュラルな雰囲気で粋に乗りこなせたら最高だな。その頃になっても、私のクリオがまだ元気に活躍してくれていることを祈って・・・。

　　
　このHPをたちあげる少し前、オーナーズクラブに加入しました。けっこう人見知りする私ですが、思い切って入って良かったと思います。私の知る限り、お仲間の皆さんは人間味あふれる素敵なかたばかり。それぞれがクルマにこだわりと愛着を持ち、協力しあいながらも自分の考えを決して押しつけたりしないのです。みんな大人の楽しみかたができるんだなーと、すごく勉強になります。クルマがきっかけの出会いだけれど、やっぱり最終的には人と人の付き合いって大切なんだと気付かされます。

　
　今年で10年となる私の菱形車生活。一緒に暮らしてみなければ解らなかった楽しさ（時に苦しさ？）を味わえて本当にラッキーだったし、これからもできるだけ永く付き合っていこうと思っています。この先、またルノー以外のクルマに惹かれてしまう事が全く無いとは言えないけれど、ルノー車の素晴らしさはいつまでも私の心と身体が覚えているのは間違いないでしょう。

　
　さて、この話の「瞳が菱形になったとき」という妙なタイトルは、欲しくて欲しくて仕方がなかったサンクの納車を心待ちにしていた頃、ルノーの菱形マークがハートのかわりという意味で「ほら、私、目が菱形になってるでしょ？」とよく冗談を言っていたのを思い出し、夫が面白がって付けました。そして現在も、瞳を菱形に潤ませながら、ご機嫌でグリーンのクリオ（旧型Ph3）のハンドルを握っている怪しげな主婦を見かけたら、きっとそれはこの私に違いありません。また今後ともどうぞよろしくお願いします。
　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　（とりあえず）おしまい・・・。

Special thanks to：
　Tさん、Kさん、お世話になっているディーラーの皆さん、メカニックさん
　傷だらけになりながら免許とりたての私に付き合ってくれたTOYOTA CORSA
　RENAULT、FIAT、その他ラテンなクルマたち
　クルマやこのHPを通じてお知り合いになれた皆さん
　わが夫と子供たち、etc.
　そして・・・これを根気よく読んでくださった貴方

　　ありがとうございます。まだまだ私のラテン車好きは止まりません。むふふっ・・・

　　2001.5.31　yumico