2002.12 FrontPage


カナダ・オーロラ体験記

とき:2002年12月11日 AM3時過ぎ
ところ:カナダ・イエローナイフ
拡大写真 86KB)


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一度体験してみたかったオーロラ。 とうとうカナダへ家族3人で行きました。
場所はオーロラ銀座といわれるイエローナイフ。
しかしオーロラはやはりお天気次第。
現地ツアーは3晩連続で、オーロラ遭遇の確率を高めている。

現地到着の初日、
防寒服に身を固め、夜11時ごろホテルからバスで30分ほど離れた、
プレリュードレイク湖畔の観測地に移動する。
移動中からもう車窓には淡いオーロラが見え隠れし始めている。
針葉樹の木立に囲まれた観測地に到着すると、
オーロラ観望台と休憩小屋との間を行ったり来たりでオーロラ出現を待つ。
なかなかイメージどおりの光は現れてくれないが、
こうして3時間ほど過ごす中、比較的明るいオーロラに2,3度遭遇することができた。

2晩めは曇り。オーロラどころか星ひとつ見えず、無念の撤退。


そしていよいよ最後の晩。
日中はずっとどんより曇っていたが夜は晴れ、期待が持てる。
オーロラはなかなか期待通りには現れてくれないが、
北から東の遠方や上空には、淡いカーテンが幾度となく出没している。
でも初日ほどの目立ったオーロラはまだ見えていない。
とうとう今夜も延長戦突入だ!

調子が出てきたのはそれからだった。
北の空に光るものが現れて、徐々に大きくなっていく。
その光は極めてゆっくり揺らめきながら、噴水のようになって2筋3筋に分かれ、
細り、太り、姿を変えていく。
それは正に幽玄の世界だった。
ひとときの光の演舞を堪能し終えた頃、いよいよ延長戦も幕引きとなる。


ところが、本当のクライマックスはその後に訪れたのだった。

バスが帰路を走り始めてまもなくガイドさんの声。
「右側にまたオーロラが出てきましたね」
左側席でうつら状態の私には、もうどうでも良かった。
しかし右サイドの喧騒が徐々に大きくなっていくのが気になってはいた。

そのうち、「左側にも出てきましたよ」、の声。
やおら、人いきれでガシガシに凍りついた窓ガラスの霜を、
ホテルのカードキーでカリカリと削り落として外を見た瞬間、
「ウヲ〜!!」
と、思わずはしたない声を上げてしまった。
そこにあったのは、天空から垂れ下がる巨大なカーテンが、
どんどん発達しながら降りてくる瞬間だったのだ。
まるで絵に描いたよう。これぞ幽玄の世界!

家内の声に促され、右側車窓も除いてみる。
そこには天を覆い尽くさんばかりに大蛇がのた打ち回っている!
「ギェ〜!」

それから車内は右も左もしばしワーワーギャーギャー状態が続いたのだった。
(本当はこんなのを、観測地で落ち着いて見たかったのにぃ!(^^;)


ホテル玄関に着いてから、あのオーロラはどうなったろうと、
駐車場の暗がりに移動して空を見上げた。
そこは街なか近くの空なのに、まだその名残は大きく広がってゆっくりうごめいていた。(=写真)

2002-12-15



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