69.エアコン2027年問題とは?
エアコンは1999年に指定された11種の特定機器の1つです。2026年6月現在で特定機器は29種類指定されています。エネルギー消費が大きい機器で、この機器の効率を高めることで省エネを推進するために特定機器の制度ができました。
2027年にエネルギー基準が変わることでエアコンの価格が大幅に上昇する懸念があり駆け込み需要が非常に多いとの報道をこの1カ月でよく耳にします。このエネルギー基準を良く知らないと本質が分かりません。
エアコンは特定機器としてトップランナー制度で基準を決めており、市場で最も省エネ性能が高い製品を基準として、メーカーは出荷する製品全体の平均で基準値を達成することが求められます。ttps://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/enterprise/equipment/
(経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト)
たとえば、2027年から6畳用(2.2kW)のエアコンの通年エネルギー消費効率(APF:Annual Performance Factor)を基準にして5.6から6.6に切り替わります。APF
は規格JIS C9612で決められています。
簡単化のためあるメーカーZ社が2026年1年間の製造する6畳用(2.2kW)のエアコンで、APF が4.6のエアコンを1万台、5.6のエアコンを2万台、6.6のエアコンを1万台製造しているとするとAPFの平均は5.6となり基準を満たしていることになります。
一方、2027年になるとこの平均を6.6以上にする必要があり、製造台数を同じにするためには4.6のエアコンの製造を無くして、5.6のエアコンを1万台、6.6のエアコンを2万台、7.6のエアコンを1万台として平均を6.6にする必要があることになります。
あくまで製造時の問題ですので、既に製造したエアコンや取り付けられているエアコンはこの数に入りません。2026年に製造して在庫として残ったものは規制されないので2027年から急に価格が上昇することは基本的には無いはずです。制度が良く分からないことに付け込んでエアコンの販売会社が、まだ交換の必要の無いエアコンの買い替えを促進している可能性があります。
基準を変更する際にはずいぶん前から予定されているので、メーカーは十分準備しているはずです。