70.暖房なら圧倒的にエアコンが省エネ
エアコンの通年エネルギー消費効率(APF :Annual Performance Factor))とは、使用した電気エネルギーに対して冷房、暖房でどの程度のエネルギーを移動させたかを示す指標です。
暖房を考えると、電気ストーブで100 Wのものでは熱として利用できるのは100 W分だけですが、エネルギー消費効率が6とすると100 Wの6倍の600 W分の熱を供給できます。これは実際に発生させるわけでは無く、屋外の空気が持つ熱エネルギーを室内に持ってくるものです。
実際にどれほどの効果があるか計算します。天然ガスを例にして暖房効果を考えます。ガスストーブでガスを燃焼させて600 W分の熱を発生させようとすると666 W分のガスが必要になります。66 W分はガスの運送等に使用したエネルギーです。
一方、エネルギー消費効率が6のエアコンで600 Wの熱を発生させようとすると100 Wの電気が必要になります。電気を発電する際に天然ガスを燃やす電力用発電機であるコンバインドサイクルの発電効率(60%)や、送電線での電力の損失(5%)を考えると175 W(=100÷0.6÷0.95)分のエネルギーを持つガスが必要となります。
同じ600 W分の熱を発生させる際に、ガスストーブで燃焼する場合では666 Wに比べて、エアコンでは175 Wとなるのでガスストーブに比べて26%(=175÷666)、約1/4のエネルギーで同じ暖房能力を発揮することになります。暖房するのにガスストーブや電気ヒーターを用いては省エネの観点では非常に非効率です。
このようにエネルギー基準を徐々に厳しくすることにより省エネ効果をさらに大きくしていることになります。