71.保育士を増やすための保育士試験に必要な改善


 2026年7月上旬に地域限定保育士について、三重県で筆記試験の合格者に対して2027年から実技試験の代わりに実技講習のみで資格を与える方向になるとの報道がありました。私の意見では、実技試験だけでなく筆記執権の見直しをする方がより重要と考えます。

 大学の教授になり学生を指導して、考えるところがあり、8年前の2018年に保育士の資格を試験で取得しました。試験は近隣の大学の講義室で200名が受験できる広い会場で、白髪が目立つ高齢者の受験者は私を含めて2名だけで、ほとんどは20代前半の若い女性でした。

 保育士の勉強をするにあたり某通信教育の本を1冊購入してそれを中心に覚えました。法令の条文等はインターネットで検索して覚えました。この時、感じたのは試験科目の偏重です。試験科目は、「保育の心理学」、「保育原理」、「子ども家庭福祉」、「社会福祉」、「教育原理」、「社会的養護」、「子どもの保健」、「子どもの食と栄養」、「保育実習理論」の9科目です。これらは大学の講義科目の内容と思われます。子供の発達や栄養に関する内容は保育士の試験としてふさわしいと思いますが、「教育原理」のように保育の歴史が試験にあるのはどうしても納得しがたいものがありました。

 初めて日本でなにがしかの保育教育を始めた人は誰かなどは現在の保育をする上で必要としません。資格試験である以上、実際の保育の実務に関係する内容であれば覚える必要があると思いますが、今では関係ないような知識は教養であっても現場では必要とされないはずです。
これは保育の大学の学科を卒業する資格のもので保育士の資格を問うものでは無いと思います。

 保育士試験で他の科目は20問で60%正答の必要がありますが、「教育原理」は10問で60%正答が必要です。ここからしても余り必要が無いが今までの成り行き上仕方なく科目として入れていることは明らかです。「教育原理」と対となっている「社会的養護」を10問から20問にして「教育原理」は無くすべきと考えます。

2026年07月14日