25.猿投山4(さなげやま)(2015.05.16)   参考サイトはこちら

家内のママ友のFさんの奥様より、子供を一日預かってくれないか、との打診がありました。ご夫妻揃って専門性の高い仕事をされているFさん一家とは、長男を保育園に行かせていた頃からのお付き合いで、私が捌いたアンコウをご一家に召し上がっていただいたこともあります。5月16日の土曜日にご夫妻とも仕事が入ってしまい、一番下のT君は保育園に預けるので6年生のK君と3年生のY君を預かって欲しい、というお話でした。

私達一家にはテント泊の翌週ということになりますが、猿投山くらいなら行ってもいい、程よく時間がつぶせるから丁度良いだろう、と家内が思いつき、私もその案に賛成でした。しかし、ウチの子供達は二人とも、Y君には無理だよ可哀想だよ、と反対してきました。猿投山には現在4年生の次男が2年生の時に余裕で登ったのですから、無理と決めつけるのも上から目線に過ぎる話です。

平地での様子を見る限り、Y君も普通に元気な小学生ですし、猿投山なら山頂で未就学児も見かけるくらいですから、山頂までは行けるだろうし、余裕があれば参考サイト通りにも回れるのではないか、と考え、子供の意見は無視することにしました。

問題は天気で、その時点での週間予報では、土曜日だけ雨になっていました。雨なら屋内プールに行くつもりでしたが、しかしプールでは2時間か、粘っても3時間が限度でしょうから、できる限り避けたいと考えていました。その雨の予想がだんだん早まり、金曜の晩から土曜の朝にかけて雨、土曜の午後は晴れる、という予報に転じてきたので、決行を決定して、K君Y君には履きなれた靴を履かせてリュックだけ持たせて、朝8時にこちらに来させるよう、Fさんにお願いしました。

夜から朝にかけて予報通り雨が降りました。7時台に犬の散歩に出た時には、小降りとはいえ、傘をささずには歩きたくない雨でした。8時にFさんのご主人が車で子供二人を連れてきた時も雨、ただし徐々に小降りになってきました。K君Y君にククレカレーと牛丼から昼食を選ばせて、リュックに詰めさせました。親二人が細々とした準備をしている僅かな間にも、子供4人でだらけきってました(右)。

8時半に出発・・・したところで、家内が「持っていくつもりにしていた防寒着を入れ忘れた」、引き返して8:45再出発しました。さらに進んだところで今度は「インスタントのコーヒーとカフェオレは積んだけど、紙コップを入れ忘れた」、こちらは登山口近くのコンビニで買うことにしました。テント泊の準備をする時とは緊張感が大きく違っております。

高速を余り迷惑にならない範囲で遅めに走りました。狙い通り、走っている間に雨が少なくなってきました。豊田藤岡ICで東海環状自動車道を下り、深見常楽の交差点横のコンビニで紙コップを購入してから猿投神社の登山者用駐車場に9:40頃に到着しました。「こんな天気だから駐車場ガラ空きじゃないかしら」と家内は言っていましたが、私の予想は「猿投山には雨の日も風の日も日課のように登っている人がいるはずだから、結構な数の車が居ると思う」でした。

行ってみると、さすがに土の上の駐車スペースは全て空いていましたが、舗装駐車場は9割方埋まってました。そして、既に山を下りてきたらしいトレランさん十数人が締めのミーティングをやっていたようでした(下左)。
 
トイレに寄ってから、9:45頃に出発しました。既に雨は止んだと言って差支えない状態で、風が吹いた時に木の葉から雫が落ちてくるだけのようでした。登山口までは、緩い上りの舗装路面(上右)ですが、早速Y君が「上り坂がきついね」。こんなのまだまだ全然だよ、登山口に来てからが本番だよ、と脅かした上で、ゆっくりじっくり歩くんだよ、と教えました。

トロミル水車では、6年のK君に説明看板を最後まで読ませました(下左)。
 
雨上がりのせいか、舗装路面上でもカニが計5匹見えたようです(上右)。
4人の中で動物は一番平気なY君が捕まえていました(下左)。
 
10:13に「お倉岩」に到着、記念撮影後、すぐ上の登山口には10:15です(上右)。ここから本格的な登りになります。私が最後尾でデジカメで写しながら行こうかと思ったのですが、家内が先頭だとどうも抑えが効かない様子だったので、私が先頭でそのすぐ後ろをY君にしました。「ゆっくり歩くから、おじちゃんが歩いた通りに歩きなさい」と指示して、掘れまくっている登山道に取り残されてそびえ立っている木階段は踏ませずに、できるだけ歩幅を小さくさせるようにしました。途中で大きなカエルが居ました(下左)。
 
10:54に東屋の休憩所(上右)です。先客は途中で私達を抜かしていった女性と、別の男性とでお二人、後から老夫婦が入って来られました。その老夫婦に「お子さん4人ですか」と聞かれて、家内が慌てて否定していました。途中で私達を抜かしていった女性も、四人兄弟だと思っていたとのこと。家内にしたら、そう見えるとは思ってもいなかったところ、でした。

おやつをしっかり食べさせてから、11:08に出発しました。この休憩所は半分まで行っていない地点のはずなのですが、どうも気持ちの上では半分になります。ここまで来れたなら、残りも何とかなるように思えるのです。この休憩所を過ぎてしばらく行くと傾斜のきついところが終わって後の方が楽になる、山の形によるところかもしれません。

東の宮入口の鳥居に11:24に到着、手を洗いたいと言っていた次男がトイレに走っていきましたが、手を洗う水は出なかったようです。東の宮に到着したところで、「手を洗えなかったトイレのところから、もう半分来たよ」と教えると、Y君も自信が出てきたようでした。

山頂には12:08に到着。丁度昼飯時にもかかわらず、先客は2組のみ、こんな空いた猿投山山頂は見たことありません。早速湯を沸かしてアルファ米に注ぎ、引き続きレトルト6個を湯煎にしました。歩くのを止めるとすぐに寒くなったようで、私以外の5人はそれぞれの防寒着を着込んでました。アルファ米が準備できた頃にはレトルトも十分温まり、それぞれ幸せに食べてもらったものと思います。残念ながら食後のカフェオレはF家兄弟の口には合わなかったようで、残った分は私がいただきました。ガラ空きなのを良いことに、湯を沸かしている間など子供4人でピョンピョン跳ね回っていました。
 

帰りは来た道を戻りたい、と次男が主張してきました。理由を聞くと「家で遊ぶ時間がなくなるから」と言います。こんなに楽しく遊んでいるのに何を言うか、と当然ながら却下しました。猿投神社に下る道の方が急で滑りやすいので、安全のためにも赤猿峠まで下りてから広沢川沿いに戻る、参考サイトのコースの方が良かろう、と考えたのもあります。13:25に赤猿峠方面に出発しました。

赤猿峠までの下りでも、運動靴で来ているF家兄弟はかなり滑っていたようです。赤猿峠の毎回木登りする木も、濡れて滑りやすくなっていて、登れませんでした。

赤猿峠で少しだけ休憩してから、広沢川の方に下って行きました。雨上がりとあって水は多めでしたが、道がぬかるむところまでは行きませんでした。やがて道は山道から掘れまくった道に変わります。ここで2回続けてバイクの集団を見かけているので、今回も来ないかな、と期待したのですが、真新しい轍はあったものの、オフロードバイクの妙技(排ガスは臭いんですが)をF家兄弟に見てもらうことは出来ませんでした。
 

前回家内が間違えた三叉路は勿論右折して、舗装道路を暫く下り、14:25に猿投七滝遊歩道に入りました。最初に来た時には時間優先で寄れなかった遊歩道です。

子供の眼には、余分なアップダウンがあるだけの道だったようですが、これは中々のものです。時間が押していない大人の方には断然こちらがお勧めです。一つだけ「乙女滝」(右)を紹介しておきます。

遊歩道が終わったら、また狭い舗装道路に戻り、広沢天神まで下りたところで、左に逸れて猿投神社を目指しました。

猿投神社の山門には15:45に到着、ここで一度へたりこみ、少し登ったところにある自販機で飲み物を買ってからまたへたり込み、さらに登って駐車場に帰り着きました。

帰りの車内は、皆疲れて寝るのだろうとの予想に反して、小学校の先生を肴にするなどしてギャハギャハと騒々しくしていました。

自分でしっかり歩くハイキングは初めてだったらしいF家兄弟には、良い経験をさせてあげられたものと信じています。Y君には途中かなり辛い時間帯もあったようですが、最後まで自分の荷物を持って頑張れたのは、今後の自信につながるものと思います。

勝手知ったる日帰りコースの割に親二人は疲れました。気疲れが大部分なのでしょう。

雨上がりの静かな猿投山もオツなものでした。毛虫が無数にぶら下がっていたのは我慢するしかないでしょう。

広沢川の渓谷にある猿投七滝遊歩道を、三度目の正直で初めて歩けましたが、これも中々のものでした。大いにお勧めです。

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