愛知県碧南市 白壁がまるで西洋の城みたい 美しい川端蓮成寺を訪ねて

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川端 蓮成寺 (かわばた れんしょうじ)

川端蓮成寺の白壁は東欧の雰囲気 「美しい坂」を何度も歩く愉しみ

青みがかった白の壁が続く

<童話の世界か?冷たい青白色の壁が続き、まるで東欧のお城みたい。日本情緒の趣を成す鷲塚において異質な存在である川端蓮成寺の白壁。が、意外に周囲に馴染んでいる> 鷲塚・川端蓮成寺のイメージカラーは、青みがかった白と勝手に決めた。昼間の太陽光より遙かに色温度の高い白である。 何故にそう思うのか?鷲塚の旧・本通り(大浜道)を東へ、洋々医館の建物があった場所あたりに来てみればわかる。 眩しい白壁に囲まれた「川端蓮成寺」を発見するはず。角を嫌い、”和”を良しとする日本伝統美価値観に対峙した白壁のデザイン。 柔らかな「仏教ホワイト」を真っ向から否定する青白色。その様に「東欧のお城」という言葉が浮かんでくる。 川端蓮成寺だけが持つ白色、不思議な事に周囲の景観とマッチしている。

坂が続き川端蓮成寺へ

<西尾へと通じる上塚橋へ向かう途中に素敵な坂を発見。「坂が美しい」なんて普段の生活では思わない。何でもない存在を喜びの対象へと昇華させてしまうのが、鷲塚の魅力である> 県道、西尾・新川線から上塚橋を渡る手前、南方向に川端蓮成寺へと向かう坂道を見つけた。 県道は高い位置にあり、川端蓮成寺に向かってなだらかな下降、そして緩やかなカーブを描き、さらに南へと通じている。 この坂道、本当に美しいんである。まだら瓦・黒壁から川端蓮成寺の白壁へと移り変わる陰影に富んだ情景の中を曲路が通り抜けていく。 都会が全てではない事に気付き始めた人々は、きっと答えを見つけるだろう。これが鷲塚の魅力である。

二宮金次郎さんの陰知っていると便利、勉強しましょう!

川端蓮成寺(かわばたれんじょうじ) 元禄9年(1696)創建 本尊は阿弥陀如来 緒川の了願寺にいた了雲法師は鷲塚の寺院に出向く。 その時、子の存栄法師を連れていた。法要を営んでいた時、存栄法師は ”一字を建立せり、時に元禄8年なり”と口にした。 後に蓮成寺は、元禄9年(1696)に本尊、寺号を本山より受ける。また別の説もあって、池端蓮成寺の住職が国外追放になった。 時をあらためて鷲塚の地に戻った住職が、本願寺派へ転じて、新しく寺を立てたのが始まりという話もある。

ヘボト自画像ヘボトの「如是我聞(にょぜがもん)」

県道から南へ下る坂道

「歩行者基準・鷲塚」

鷲塚の町は「歩く」を基準に形成されている。軒先をかすめるような小道の連続かと思いきや、 いきなり現れる石の階段。「この先、車両は通り抜けられません」という警告板が目立つ鷲塚。 その車両という言葉には、もちろん自転車も含むのである。”エイヤッ!”と自転車を担いで石段を上り越えようと挑戦するが、 意外に急で諦め落ちていく。ここは逆らわず、自転車をどこかにおいて歩く事が賢明。 トボトボと歩くと見逃していたお地蔵さんに出会えたりする。人から面白い話を伺えたりする。道ばたに咲く草花の可憐さに気づく。 人伝に聞いたんじゃない、自分だけの発見。鷲塚は歩く人のためにある。

< text • photo by heboto >


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