愛知県碧南市 簡素な佇まいだが注意深く見ていくと 天王の「阿弥陀寺」へ

碧南市中央西部地区へようこそ!

阿弥陀寺 (あみだじ)

畳の匂い香る「阿弥陀寺」の面白さ 海水浴客で賑わった「新須磨駅」

阿弥陀寺にある抱き地蔵

<本尊阿弥陀如来は夢のお告げによりこの阿弥陀寺に来た。堂内の敷かれた畳の並びに注目。縁側の抱き地蔵、左手の小堂内の仏像達、右手裏の化粧地蔵と本堂内へ立ち入る事は出来ない分、楽しみは外にある> 碧南中央駅南にある道を西へ100メートル程行き、左折する。 白木の輝き眩しい御堂が見えてきた。「円海山・阿弥陀寺」である。 宝暦11年(1761)、奥谷海善が隠居して屋敷内に一宇を建立する。その後、昭和17年(1943)に阿弥陀寺と改称した。 お賽銭の窓口から堂内を覗き見る。本尊に向かって縦に畳が敷かれ、その両側、横向きに畳が並列されている不思議な造り。 本堂外側、公民館との境にある地蔵堂には化粧した地蔵3体。碧南市において、白く化粧された地蔵を棚尾以外で見る事は珍しい。

駐車場となった新須磨駅あと

<三河鉄道時代、新須磨海水浴場に来る海水浴客の為に夏の間だけ停車する駅として出来た新須磨駅。美しい景観の駅舎は今はなく、跡地には車の並ぶ市営駐車場となっている> 碧南中央駅の南、線路沿いにある「碧南市営駐車場」には、昭和56年(1981)に碧南中央駅が新しく出来るまで「新須磨駅」が有った。 白亜のモダンな駅舎は、海水浴客を迎えるに相応しい景観を成し、地元の人々からも親しまれた。 その姿は碧インター橋脚にある杉浦イッコウ氏の壁画に描かれ、遊歩道を行く人々は懐かしい思いで眺めている。 新須磨駅は、大正4年(1915)7月10日、近くにある新須磨海水浴場へ向かう海水浴客を対象に、夏季だけ停車する駅として出来たのが始まりである。 新須磨海水浴場が無くなってからも、碧南高校へ通う生徒で賑わい、隣接の売店と共に新須磨駅を青春の思い出を懐かしむ人も多い。

ヘボト自画像ヘボトの「如是我聞(にょぜがもん)」

高い場所にある鐘

「天王には未だ警鐘残る?」

新須磨駅跡の市営駐車場料金所からの道を西へ、180メートル行った場所に火の見櫓が見える。 ぶら下がる鐘の中に2本のハンマーが内蔵されている。3ボックス構造の3階建て、高さは一般的な電柱にある電線とほぼ同じ。 鐘はよく寺院に見られる梵鐘の形そのまま。寺院の軒先にぶら下がる喚鐘を応用した可能性もある。 火の見櫓のある場所下をよく見てみると、ブロック塀、そして奥ゆかしさのある屋敷壁に案内板。 どうやら近くにある「光専寺」の催事に関する貼り紙。ひょっとしてここは光専寺の敷地内? とすると火の見櫓ではなく、これは光専寺の鐘楼なのか?謎である。

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