愛知県碧南市 西端にある如光堂と見比べてみる 「普賢山・善行寺」を訪ねる

碧南市新川西部地区へようこそ!

善行寺 (ぜんぎょうじ)

六角堂の阿弥陀如来さんに一目会いたい 春には雪洞の明かり桜並木

六角形の御堂の中、観音さん

<明治の時代に島根県から移ってきた「善行寺」。優しげな顔をしている阿弥陀如来の六角堂は、西端の「如光堂」に影響を与える。二葉保育園の賑やかな空気に境内も明るい> 衣浦温泉から程近い場所、大浜街道を東に一本は行った細い道に赤煉瓦の門柱が現れる。 明治の時代に島根県邑智群柏渕村から移転してきたという歴史を持つ、浄土真宗・本願寺派の「普賢山・善行寺」である。 境内には「二葉保育園」があり、明るく賑やかな雰囲気。この二葉保育園は歴史も古く、昭和6年(1931)開園。 善行寺本堂は、碧南の寺院一般に見られる入母家造りではなく切妻造りである。 普通は入口正面に本堂があるのだが、善行寺では異なる。正面にあるのは、六角形をした納骨堂。 内部には大きな石仏の阿弥陀如来立像。表情はどこかデフォルメされていて優しげだ。この六角堂の花頭窓は彫刻家・加藤潮光のデザイン。 西端「如光堂」はこの善行寺にある六角堂をモデルにしている。

桜の下、ぼんぼりが続く

<春には灯される桜色の雪洞。夜7時を過ぎて辺りが静かになった頃、ひとり夜桜を楽しむ。さくらが桜に重なり、幻想的な世界が眼前に広がる。すぐ隣には墓地があるが気にしない> 善行寺の西にある参道には桜並木が存在する。参道は人が通れる程の幅しかないが、程良く整備され石造りのベンチも常設されている。 桜の満開となる春の季節には、桜の枝下に雪洞が用意され、夜桜がとても綺麗。午後7時を過ぎれば、一帯は本当に静かな場所となり、しんみりとひとり、桜を楽しむ。 すぐ北には墓地があり、雪洞の放つ妖艶な光が墓石を闇から浮かび上がらせる。 だけど怖くない。それはきっと桜の持つ魅力が怖さに勝っているからだろう。

二宮金次郎さんの陰歴史に関するミニ知識

善行寺(ぜんぎょうじ) もとは島根県邑智群柏渕村にあったが、明治10年(1877)に火災により全焼する。 幸に本尊と宝物は被害を免れた。元の場所での再建を諦め、現在地へ移転。開基を釈教順法師、創建を明治32年(1899)とした。 境内の二葉幼稚園は、昭和6年(1931)4月1日に私立として開園。 納骨堂は西端・如光堂のモデルにもなり、彫刻家「加藤潮光」も制作に携わっている。

ヘボト自画像ヘボトの「如是我聞(にょぜがもん)」

掲示板に貼られた夜の講座の告知

「新川温泉を楽しむ」

昔はどの町にも1つはあった銭湯。碧南では2軒を残すのみとなった。 そのうちの1つ、「新川温泉」は新川小学校正門前の交差点近くにある。 モルタル門柱、蘇鉄、瓦葺きの屋根と懐かしい下町情緒漂う新川温泉は、昭和4年(1929)に創業。 可愛らしい象のイラストが描かれた暖簾を潜れば、遠い記憶に見た銭湯の風景が眼前に。 大人380円(2005年・現在)を番台に支払い、ロッカーへ。随分昔に聞いた桶の音が聞こえてくる。 浴場には、白湯・バイブラバス・寝風呂・ジェットバス・電気風呂・薬湯と6つの風呂が楽しめる。 電気風呂は少々刺激が強く、癖になるはず。湯上がりには瓶詰めのオリオンサイダーを飲む。甘さを抑えた大人味わい。 新川を散策した折りには、是非とも体験してみる事をお勧めする。

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