愛知県碧南市 夢か幻か 漂う甘い匂いに誘われて「広藤園」へと迷い込む私

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広藤園 (こうとうえん)

夜には妖しい光が煌々 藤色の花に誘われて良い匂いのする場所へ

藤の花の下、賑わう

<藤棚の下、みんな上を向いて溜息をつく。碧南市を代表する観光地「広籐園」には見事な藤の花が咲く。はじまりは文政(1818~1830)の時代に小田廣作さんが藤を愛したから> 毎年4月中旬になると碧南市民は、ソワソワしだす。「今年の藤の花、見頃はいつかね」と市内で飛び交う会話。 碧南市民が藤の花は「広籐園」に咲く。碧南市も観光に力を入れている場所。 くるくるバス「広籐園西」のバス停を降りればすぐ目につく「廣の長ふじ・広籐園」の看板。 藤棚の下を潜れば、漂う良い香り。精神安定の効能でもあるのか、心落ち着く。用意されたベンチに座り、じっと藤の花を観賞する。 ここには尖った気持ちはない。藤棚の下でにこやかな表情をする人々が作り出す、柔らかな雰囲気が溢れるばかりである。

藤の花は散っても清々しい場所

<春夏秋冬、いつでも気軽に訪れてみて、季節の移り変わりを身近に感じるのも楽しい。「広籐園」は藤の花咲く季節だけが魅力ではない。人少ない広籐園の中、お気に入りのベンチでゆっくりと時を過ごす喜びがある> 広籐園を藤の花咲く季節だけ訪れるだけで終えるのは勿体ない。くるくるバスは通年「広籐園西」のバス停を設けている。 またリ・サイクルタウンで借りた黄色い自転車に乗って訪れてみてもいい。季節外れの広籐園は閑散としている。それがいいのだ。 春はもちろん藤の花。夏は厚い緑の屋根の下、涼しい時を過ごす。秋は落ちゆく枯葉を眺め心地よい秋風を楽しむ。 冬は、冷たい風を遮る藤棚の下はポカポカ陽気。世間の喧噪から離れ、お気に入りのベンチに座り、ゆっくりと時の流れを感じてみたい。

ヘボト自画像ヘボトの「如是我聞(にょぜがもん)」

急な石段が住宅街に

「妖しい雰囲気・夜の広藤園」

広籐園では、「藤まつり」の期間中(毎年4月中旬から5月上旬まで)に夜は園内をライトアップする。 夜の広籐園は、一言で言えば”妖しい雰囲気”である。ライトアップの光源は「碧南市観光協会」と銘打たれた白とピンクの提灯である 白熱電球の光が提灯のピンクを透過し、藤の花のパープルと相まって、広籐園内は実に妖しい景観となる。 藤棚の間から満月が覗こうものなら、妙な高揚感が心の奥底から沸き上がる。昼間とは全く別の雰囲気となる、夜の広籐園をぜひ訪れてみてはいかがなと思う。 艶やかな藤の花に酔いしれ、普段口に出来ないようなセリフも照れずに出てしまいそうになるだろう。

< text • photo by heboto >


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