唄を作ってみよう!
 
注)TTCに記載されている内容及び解釈は「乃柚」の解釈であり、人によっては一部解釈、定義が異なることが御座いますのでご了承ください。
 
その昔、「言葉遊び」が流行りました。
平安時代に和歌と言う定型詩があり、決まった発音数(旋律)で詩を作る遊びでした。
それらは今も、百人一首と言う形で貴方達の身近な場所に残っています。
後程、松尾芭蕉が短句である俳句を世に数々残し、皆の知る俳句と繋がって行きます。
有名なものでは、「古池や 蛙飛び込む 水の音」等が挙げられます。
 
ここで言う、唄とは、「俳句」「川柳」「短歌」のことです。
それらは「百人一首」などでも有名な短歌から、標語のような物までさまざまです。
まず、最低限の定義(ルール)がそれぞれにあります。
簡単に、最低限の定義を覚えましょう。
  • 俳句とは・・・「季語」を含み、5・7・5の「旋律」から成る唄です。
  • 川柳とは・・・俳句の季語が無い物。と考えれば簡単です。俳句と同じく5・7・5の「旋律」から成る唄です。
  • 短歌とは・・・「季語」があり、5・7・5の旋律の上の句と7・7の旋律から成る下の句で構成された唄です。
    •  └例:百人一首です。
「俳句」と「短歌」にある、「季語」とは何でしょうか?
「季語」とは、「季節」を表す言葉です。
季語には月別にわけられ、天文、地理、人事、植物、時候、行事、忌日、動物、食物等にわかれています。>歳時記
四季のある日本に相応しい、素晴らしい風習だとは思いませんか?
草花や、自然現象、イベント等、皆さんの周りにはさまざまな「季語」があるはずです。
それらを1語、拾ってみましょう。
 
さぁ、連想ゲームの始まりです。
その言葉には何が見えますか?
例えば、手に採った花には匂いや色がありますよね?
その花は手に採るまで何を見ていたのでしょうか?
 
感性で言葉を並べてみましょう。
並べた言葉を、「旋律」にあわせて並べてみましょう。
同じ言葉(意味)でも、言い回しが沢山あります。
注)単語で「切れ」るように。単語が旋律の真ん中にこないように。
「旋律」に合わせる事ができたら、一句完成です!
おめでとう☆
 
簡単じゃないですか?
他人が言葉で見た事もない景色を想像出来たら素晴らしくはないでしょうか。
そこにストーリーがあり、言霊となって人の心に残ったら・・
素晴らしいじゃないですか?
自己満足でもいいと思います。
カメラで写真を撮る様に、言葉を紡いでみてはいかがでしょうか。
 
他にも定義や、用語は沢山あります。
  • 切れ字・・・強制的に句を切る方法。「~かな」「~や」「~けり」等。
  • 余韻・・・その先にはなにがあるのだろうか?等、詠み人に想像させる言葉を使う。
    •  └*川柳は除く。
  • 喜怒哀楽・・・感情の表現。
  • 起承転結・・・基本的に小説等も含め文章構成は全てこれが基本。
    •  └「いつ」「だれが」「どこで」「なにを」「どうした」
  • 字余り・・・5・7・5に当てはまらず、発音が枠を超えたもの。(基本的に使用不可)
  • 字足らず・・・5・7・5に当てはまらず、発音が枠に届いていないもの。(基本的に使用不可)
  • 句またがり・・・意識的に「切れ」を崩し、変化を与える事。(基本的に使用不可)
  • 重季・・・一つの句の中に「季語」が2つ以上あるもの。(基本的に使用不可)
  • 自由律俳句・・・旋律等の定義はなく、自由奔放な句。(基本的に使用不可)
  • 添削・・・人の手に委ね、訂正等を行う。または委ねられ、訂正を行う事。
    •  └*しかしながら、添削については、製作者本人の感性感を損なう危険性も在りうる。
  • 運座/句会・・・数人が集まり席題によって句を詠み選をする方法。
  • 歌仙・・・連歌・俳諧(連句)の形式。五・七・五の長句と七・七の短句を交互に、三十六句連ねたもの。
  • 軽み・・・日常身辺の何気ない現象をきっかけに、自然や人生への深みへ入っていく境地。
  • 季題・・・季節に関する題目。
  • 吟行・・・俳句を作るために、外へ季語を探しに行くこと。
  • 兼題・・・あらかじめ決められた題に対し作句した作品。
  • 歳時記・・・季題・季語が月別・四季別に分類して解説・例句がかかれているもの。
  • 雑詠・・・題詠でない俳句の作り方。当季雑詠は作句するその季節の季題を入れる。
  • わび/さび・・・松尾芭蕉の蕉風的美的理念
  • 嘱目・・・作句を実景で目に触れた風物を写実的に作ること。
  • 席題・・・会の席で題を出して作句される作品。
  • 造語・・・既成概念には無く、作者作った新しい言葉の表現。
  • 月並・・・あたりまえ、ありきたり、平凡の意。
  • 定型・・・俳句や川柳、短歌等の決められた旋律の詩。
  • 投句・・・俳句会・メディアに提出する事。
  • 難解/平明・・・わかりにくい/わかりやすいの意。
  • 二句一章・・・一句の中に切れがあって、二つの内容が対応しているような句
  • 俳諧・・・発句、連句など。
  • 披講・・・俳句会席上及びメディアで選句された俳句を読み上げ発表する事。
  • 類想/類句・・・表現が他の句と類似することをいう。
    • 既成句の手法を借り、別な素材を取り上げることも含まれる。
    •  └当然避けるべきであるが意識過剰にならなくても良い。
  • 連衆・・・運座などの会に参加する人々。
  • 嘱目・・・作句において実景で目に触れた風物を写実的に作ること
  • 発句・・・連歌・俳諧の第一句。