さらさらと
Up 鈴木大拙の出会い さらさらと 仏教入門 豆腐のごとく さだやっこ 清少納言 聖徳太子 つれづれ草 お伽草子 銀河鉄道の夜 志は老いず 月へ行く道 孤村のともし火

 

仏心とは、

bullet

とらわれない

bullet

こだわらない

bullet

かたよらない

素直な心であります。この心は、どなたも持っておられるのですが、なかなかその心を発見できなくて苦しんでいると思うのです。

岩もあり 木の根もあれど さらさらと
ただ さらさらと 水の流れる
   (甲斐和里子作)

わたしたちの一生には、いろいろな苦しみや障害がいっぱいあります。しかし、だからといって歩みを止めて立ち止まったり、あともどりすることはできません。その苦しみや障害にもくじけず、それをのり越えて進んでいきます。小さな岩もあれば、また大きな岩もあります。また川につき出た木もあれば、流木となって、川によこたわっている木もあります。でも水はそれにとらわれることなく、ただ、さらさらと流れていきます。
 人間もそうだと思います。小さな障害や苦しみが毎日のように次から次へと起こってきますし大きな苦悩も時として起こってまいります。さけようとしても、さけることができません。こんな時それについてまわっていたら仕事も手につかないし夜もねむれません。
 川の流れのように、それらにとらわれず、日々の生活を送れば、いつかはその苦しみもとけて流れていくでしょう。「あっちでこういった」「こっちであゝいった」「損した得した」「勝った負けた」と争いばかりしている人生に安らぎなどないように思います。  川の流れのように生きるとは、ありのままに生きることであり、少しのことをいちいち苦にしないことであります。

とらわれない心、こだわらない心、かたよらない心が大切であります。

合掌

ある法話より

((Kenji Hattori's website))