老眼鏡はいつから?

見えにくさを感じる

老眼鏡の存在が気になり始めたら、作りどきかもしれません。

・小さな文字を見ようとすると、近づけすぎてかえってぼやける

・暗い場所では文字や物が見えにくく感じる

・月が二重に見えることがある

・目が疲れやすく、頭痛や肩こりが増えた

・数字の「3」「6」「8」「9」などを見間違える

 

これらはすべて、老眼が進んできたサインです。心当たりがあれば、老眼鏡を試してみませんか?

老眼鏡は、できれば50代くらいまでに作るのが理想です。目や脳への負担が少なく、違和感も感じにくいため、自然に慣れやすくなります。

 

「まだ大丈夫」と無理に裸眼で過ごすと、かえって目や脳が疲れて視力が落ちたり、眼鏡に適応しづらくなることもあります。

見えづらさによるストレスや身体のコリが重なれば、日常生活に支障をきたすだけでなく、認知機能の低下を招くリスクも。

そもそも老眼ってなに?

目の成長が止まった10代ごろから、老化が始まります。

老眼という名称から、まだ大丈夫と否定したくなると思いますが、老眼は100%の人がなってしまう防げないものです。

 

老眼とは、加齢に伴い水晶体の弾力性が失われ、水晶体の厚みを調整する毛様体筋の力も弱まり、ピントを合わせる力が弱まることで、近くのものが見えにくくなる状態を指します。医学的には「調節力低下」と呼ばれます。

 

40代ごろから近くのものがぼやけるようになり、70代ごろには目の調整能力はほぼ失われます。

抱っこしたお子様の顔がぼやけたり、スマートフォンの位置が前より遠くなって気付く方もいらっしゃると思います。

★tips 近視は老眼にならない?

「近視は老眼にならないから安心だ」という考え方は、残念ながら全くの誤解です。

近視の方でも老眼になることはあり、メガネやコンタクトレンズをかけたままでは、近くが見えにくくなることがあります。

人間の目は、近くを見るときにピントを合わせる必要があります。老眼とは、この近くのピント合わせがうまくいかなくなる状態を指します

しかし、近視の方はもともと[近くにピントの合う目]をしているため、メガネを外すと、近くの物がよく見えることがあります。そのため、「老眼になると近視が治る」という誤解が生じやすいのです。

★tips 10代からのスマホ老眼

最近は共働きの家庭が増え、小学生も連絡用のスマートフォンを持っています。

また、習い事や塾、猛暑、感染症、花粉症、黄砂、PN2.5などで外遊びも減っています。

近いところばかり見ている目は老眼のような状態になります。

・スマホを見ていた後にテレビを見ると少しの間ぼやける

・目が疲れて肩がこる

・近視が一気に進んでしまった

 

大自然をぼんやりと眺める時間が取れない方は、疲れた目をこまめに休めましょう。

 

近視・遠視・乱視の方は、アシストレンズを使うと目の負担を減らすことができます。

*アシストレンズは、レンズの中に、楽に近くを見るエリアがあるものです。

★tips 小さな字が見えづらくなったら老眼鏡の度を強めたらいい?

老眼鏡の度数を強くすれば、小さな文字は確かに見えやすくなります。しかし、その一方で、パソコンの画面がぼやけて見えたり、目が疲れて長時間かけられなくなったりといった問題が生じることがあります。

老眼鏡の度数は、見たいものまでの距離に合わせて調整されます。そのため、近くの細かい文字に焦点を合わせると、はっきり見えるようになる一方で、両目で近くを見るときに無意識に目を寄せてしまうという問題があります。近くを見る距離が近いほど、より強く目を寄せる必要があり、目への負担が大きくなります。

度の強い老眼鏡を長時間かけられないのは、この目への負担が原因です。近くに見ることに特化しているため、パソコンの画面など、少し離れたものが見えにくくなり、肩こりやイライラといった症状を引き起こす可能性があります。

 

結論として、近くの物を見るときは、それぞれの距離に合わせて異なる度数のメガネを使い分けることがおすすめです。

★tips 老眼鏡をかけると度がすすむ?

「老眼鏡をかけると度が進むから我慢しよう」というのは、残念ながら誤った情報です。

老眼は、老眼鏡をかけてもかけなくても、年齢とともに一定のペースで進んでいきます。これは、年齢とともに目のピントを合わせる機能が衰えていくためです。40歳を過ぎると、ほぼすべての人が老眼の影響を受け始め、年齢を重ねるごとにその度合いは強くなります。

「新聞の文字がぼやける」「賞味期限を確認するのがつらい」と感じ始めたら、検査を受けることをおすすめします。

適切な度数の老眼鏡を使用することで、快適な視生活を送ることができます。

★tips 万能ではない累進多焦点レンズ

遠くも近くも中間も、一つのメガネで過ごせたら楽ですよね。

そんな夢のようなレンズが、累進多焦点レンズです。

しかし、このレンズは、近くを見るときには目線を下に向ける必要があり、快適に読める範囲が限られています

そのため、度数は合っているはずなのに、なんだか疲れてしまう方も少なくありません。

 

どんなレンズにも、それぞれ見えやすい所と見えにくい所があります。すべてを一つのレンズですますのは、目にとっては大きな負担です。

見づらい所は別のメガネで補うのが目に優しい生活です。ライフスタイルに合わせて、メガネの使い分けをしてみませんか?見やすいメガネが生活をもっと快適にしてくれます。

 

*累進多焦点レンズ:レンズの上部が遠くを見るための度数、下部が近くを見るための度数になっているレンズ

★tips 出来合いの老眼鏡ってどうなの?

「見えるから大丈夫」と100円ショップの老眼鏡をずっと使っていて、「長時間使うと目が疲れる」「頭痛や肩こりがする」。これは、年齢のせいではなく、メガネの選び方が影響している可能性があります。

メガネは、レンズの中心と瞳孔の中心がぴったり一致することで、その効果を最大限に発揮できる精密な道具です。左右の目の間隔や度数は人それぞれ異なり、出来合いのメガネは、必ずしも一人ひとりの目に合っているとは限りません

また、老眼になると、これまで自力で矯正していた乱視が顕著になることがあります。乱視は、物がぼやけて見えたり、歪んで見えたりする原因となるもので、老眼鏡のレンズに乱視を組み合わせることで、より快適で疲れにくい視界を得られる可能性があります。

手軽さから、出来合いのメガネを選ぶ方も多いですが、やはり専門家によって、一人ひとりの目の状態に合わせて作られたメガネの方が、より快適で、目の健康にも良いと言えます。

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