DVD/LD リスト:オペラ(ヴェルディ・ロッシーニ・オペレッタを除く、初演年代順)

なお、モーツァルトとヤナーチェク以外の殆ど全てが、ここに上げたLD/DVDが唯一の手持ち全曲盤です。という人間のコメントであることを予めご承知ください。( )内はこのリストに載せた日です。  

モンテヴェルディ作曲「ウリッセの帰還」(1641)DVD
アーノンクール指揮チューリヒオペラ、カサロヴァ他
リージョンコード0の輸入盤で日本語対訳つき。カサロヴァに惹かれてオペラ草創期作品に挑戦してみましたが、予想以上に見ていられます。レチタティーヴォばかりでアリアが無い感じですが、登場人物が多く、台詞も多いので演劇としては後の時代の平均的オペラより遥かに充実しています。生まれたばかりの「オペラ」は音楽以前にまず演劇であった、地歩を確保して初めて技巧的なアリアなどの独自様式の発展が可能になった、そしてその様式に走りすぎたアリアに退屈しかねない現代日本人には草創期のオペラの方が入りやすい面がある、というのは何れも当然かもしれません。英文解説によると、オリジナル楽譜には声と伴奏の2本のメロディラインしかないらしく、スコアを起こしたのはアーノンクール自身、補筆というか合作というか、の出来栄えまでは私には分かりませんが、古楽らしい雰囲気は出ています。ペネロペ役の声域が低すぎる(当時のコントラルトは裏声でなく女声の地声で歌っていたのかな?)面もあるかもしれませんがカサロヴァは十分に素敵、ウリッセ役のヘンシェルはさらに充実しています。(04.06.20)
モンテヴェルディ作曲「ポッペアの戴冠」(1642)DVD
ヤーコプス指揮コンチェルト・ケルン
リージョンコード0の輸入盤で日本語対訳つき。永竹さんがロッシーニの「セミラーミデ」に比肩しうるオペラ・セリアは「ポッペアの戴冠」と「オテロ」のみ、と書いていたのが気になっていたところで、「ウリッセの帰還」が思いの外に聞きやすかったので手を出してみました。ポッペアというのは古代ローマ史マニアでないとご存知無いでしょうが、このポッペアと共に愛の勝利を歌うのが、皇帝ネロ。その身勝手さだけでなく寛大なところも描くさまは、ステレオタイプな「暴君ネロ」像からは随分離れたところにあり、もっと小さい役にも多面性を持たせた人物描写は極めて「現代的」です。「ウリッセの帰還」より進歩したアリアや重唱が、流れから浮いてしまうことなく朗詠される様式は、240年後「オテロ」でようやく取り戻せたもの、かもしれません。カウンターテナーもコントラルトも擁する声の陣容では後世のオペラ・セリアを圧倒します。後世のオペラ・セリアがこの作品に付け加えたものより、失ってしまったもののほうが随分多そうです。ルネサンスの余韻が残る時代が生んだ天才の大傑作、で文句なしでしょう。歌手陣は余裕をもって歌えている上に、見た目がいい。(04.08.01)
モーツァルト作曲「偽の女庭師」(1775)DVDで出ています。
アーノンクール指揮チューリヒオペラ、メイ、レイ、ニキテアヌ
BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません。いずれ日本盤も出るようですが、輸入盤を見つけたのでここに載せてみました。スタイルのいい歌手を揃えて衣装は完全に現代風、その中でもエヴァ・メイの美貌と美声が際立ちます。色々見ているメイの中でもこれが一番きれいな気がします。イザベル・レイも中々です。ズボン役のニキテアヌも美人なのに女性の役がまわってこなくなったら勿体無い。女中役の歌唱にはやや不満ありです。音楽自体は既に大人のモーツァルトで、「コジ」にそのまま流用しているフレーズも聞こえてきます。20歳前の非イタリア人の若造が3時間半の超大作をとにかく上演できたのも不思議なことで、そのままレパートリーから消えたのも当然のことだったのでしょう。この上演での演出は健闘していると思いますが、それでもカバーしきれない程に不自然な展開の台本が弱く、その点が後年の著名作との一番の違いだと思っています。(07.01.21)
モーツァルト作曲「フィガロの結婚」(1786)LD:DVDで出てます
ベーム指揮ウィーンフィル、F=ディースカウ、プライ、他
詳しくはこちら、オペラなるものを初めて見てみたいと思っている方に一番のお勧めです。(01.07.20)
モーツァルト作曲「フィガロの結婚」(1786)DVD
ショルティ指揮パリ・オペラ座、ポップ、ヤノヴィッツ、ファン=ダム、バキエ、フォン=シュターデ、他
1980年頃迄のオペラ座収録の常で画質・音質はあまり良くありませんが、「シモン・ボッカネグラ」(ヴェルディ作曲)での状態よりはマシで、我慢できる(気にならない)かどうか、は見る側次第。内容についてはこちら。(04.11.14)
モーツァルト作曲「フィガロの結婚」(1786)DVD
ベーム指揮ヴィーン国立歌劇場、ポップ、ヤノヴィッツ、プライ、ヴァイクル、バルツァ、他
1980年のヴィーン国立歌劇場の東京引越公演、私にとって初めてTVで見たオペラの舞台ということになる放送そのものの録画です。かつてハウスオブオペラで出たものは音程の揺れ(ワウ)が著しく強く聞くに堪えませんでしたが、この正規盤のほうは優秀で同年のオペラ座収録に大差をつけます。当時から指摘されていたように遅い演奏ですが立派です。それより不気味に思えたのが、アリアが終わるたびに均等に拍手する観衆で、これには歌手陣も当惑の淵に沈んでいったように思えてきます。日本のオペラ受容史の一頁とは言えそうです。画質音質優秀でも「フィガロの結婚」観賞を目的とするには高価すぎます。(05.01.10)(08.01.19追記)
モーツァルト作曲「フィガロの結婚」(1786)DVD
がーディナー指揮、Cuberli- Barbaux- Montague- Cachemaille- Hampson;
1985 エクサン・プロヴァンス の上演のTV放送から起こしたもので、仏語(!)字幕付き。「コジ」を注文していたのに誤品で届いた一枚ですが、その「コジ」よりも、東京公演の「フィガロ」よりも楽しめました。色飛びはないものの酷い画質越しになりますが、Barbauxのスザンナは見た目最高に可愛く歌も問題なし。クベッリの伯爵夫人も期待したほどではないにしろ(期待しすぎ)かなり奇麗、若き日のハンプソン君も十分立派、Cachemailleのフィガロは伯爵向きの声質に思えてやや違和感ありですが姿には文句無い。画質と並んで文句あるのがせっかくの美男美女を出しているだけの手抜き装置&演出ですが、録音はまだマシ、バジリオのアリア(私これ好き)を入れても2時間50分を切る指揮に歌が遅れるシーンが散見されますが、バタバタした感じにならないのはガーディナーもご立派、でしょう。「フィガロ」を聴くために求めて買うようなものではないですが、例えばクベッリファンだから買ってみようか、という方なら、思いの外に別の気に入る歌手を何人か見つけられそうな一枚。(05.03.26)
モーツァルト作曲「ドンジョヴァンニ」(1787)LD:DVDで出てます
ムーティ指揮ミラノ・スカラ座
何といってもメンツァー(ツェルリーナ)が奇麗。グルベローヴァ(ドンナ・アンナ)の樽体は舞台上なら何とか許容可能。アレン(ドン・ジョヴァンニ)というバリトンはどうも好きになれない。作品自体をさほど好んでいないなりに物を言いますれば、少なくとも悪いLDではないはずです。(01.07.20)
モーツァルト作曲「ドンジョヴァンニ」(1787)DVDで出ています。
ハーディング指揮マーラー室内オーケストラ
実はBS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません。
エクサンプロヴァンス音楽祭でどこぞの中庭で上演したものです。ネット上でちらちら見た範囲では不評のようでしたが、昔からこのオペラに苦手意識のある私としては、最後まで飽きさせずに見せてくれた点を評価しています。テンポがかなり速いらしいですが、それが苦手な私にはよかったのでしょう。演出は制約が多いというか手抜きというか、ですが、出演者はかなりの美形揃いです。(07.04.22)
モーツァルト作曲「コジファントゥッテ」(1790)LD
プリチャード指揮グラインドボーンオペラ
手持ちCD6組のどれと比べても、だれた演奏で非常に退屈。一応こちらにも取り上げています。グリエルモを歌っているアレンが唯一名の通った歌手だと思いますが、私は好みません。(01.07.20)
モーツァルト作曲「コジファントゥッテ」(1790)DVD
アーノンクール指揮チューリヒオペラハウス。
リージョンコード0の輸入盤で日本語対訳つき。DVDのオペラは出来るだけなじみの薄い曲を買っていたのですが、打率の低さに業を煮やしてお馴染みオペラで強力キャストのこれを購入。素晴らしいです。惜しみない賛辞はこちらを見ていただくとして、

苦情その1、劇場録画のオペラには珍しく音場が全然拡がらない。苦情その2、日本語字幕があちこち変な上に背後で歌われている歌詞を無視するなどかなり問題あり、初めてこの曲を聴くなら、別に対訳を用意することを勧めます。苦情その3、DVD1枚に収めて欲しかった。(01.07.29)

モーツァルト作曲「コジファントゥッテ」(1790)DVD
ベーム指揮、ヤノヴィッツ、ルートヴィッヒ、アルヴァ、プライ、ベリー
HouseOfOpera盤で、1970年製作の映画仕立て収録物が放送されたのを家庭用VTRで録画したもののようです。往年の豪華オールスターキャストですが、映画仕立ての限界がはっきり露呈した作品になってしまいました。映画仕立てでの数少ない成功作であるポネルの「フィガロの結婚」に比べると、手抜き低コストの演出で、さらに口パクが気になります。その録音も目の前のマイクに向かって適当に歌っているような感じで、大歌手の値打ちが全然出ません。VTR録画の状態も余り良くありません。(05.02.27)
モーツァルト作曲「コジファントゥッテ」(1790)DVDで出ています。
バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場、レッシュマン、カンマーローアー
実はBS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません。舞台を現代に持ってきた演出とオリジナルどおりの歌詞(カットは少なくないし、カットする箇所の選択がベームとは違う)とのギャップは大きく、知らなければ埋め難いかもしれませんが、分かっていて見れれば大いに楽しめました。パンツ一丁になったりしますが、台本の持つナンセンスにはむしろ沿ったものです。デスピーナの扱い方はこれまでで一番納得できました。そのデスピーナとアルフォンソは文句無しに格好良く、他も皆この演出に耐えられる容姿とスタイル・・と言いたい所ですが、フェランドがもう少し美男子であって欲しかった。録音が上手いのか、全歌手とも上手く聞こえます。バレンボイムの指揮にもイライラすることはありませんでした。(06.04.09)
モーツァルト作曲「魔笛」(1791)LD
エリクソン指揮スウェーデン放送交響楽団
イングマル・ベルイマンが監督したことで歴史上有名な映画のLD化ということで買ったのですが、ドイツ語ではないところでまずびっくり。歌手はマアマアというところでしょうか。今から買おうかという方にはレヴァインの方が普通だと思うよ、ということにしましょう。・・・レヴァインのディスクは持ってませんがTVで見たことは有ります。(01.07.20)
ケルビーニ作曲「メデア」(1797)DVD
ピド指揮トリノ王立歌劇場、アントナッチ、フィリアノーティ
最初は、モーツァルト→ロッシーニという系譜から全然違うところにある巨大な作品のこれしかない一枚として、お勧め、と書きましたが、テオドッシウ主演での状態のいい映像と見比べられるようになってみると、お勧めとは言いがたい気になってきました。というあたりをこちらに書いてみました(11.01.30)(11.02.20見直し)
ウェーバー作曲「魔弾の射手」(1821)DVD
メッツマッヒャー指揮ハンブルク国立歌劇場
ドイツロマン派オペラの嚆矢となるこの作品、伸びやかな旋律があり、歌と地の台詞の交替も「フィエラブラス」より自然に聞こえるのですが、台本の設定がそもそも苦手です。的を外した狩人を嘲笑する冒頭からして感情移入どころか馴染めなさを感じます。個人的には、ピアノを弾いて交響曲を聞いて、というあたりから自然と独墺系の音楽に親しんだのですが、イタリアオペラに馴染んでからこの作品を観ると、実はドイツ人の感性にはついていけないのではないかしら、とかいろいろ考えてしまいました。録音はいいです。現代的演出は悪くはないでしょう。歌手はちゃんと歌っていると思います。ただ、不細工ではないのですが、見た目に花が無い。(05.05.05)
シューベルト作曲「アルフォンソとエストレッラ」(1822)DVD
アーノンクール指揮アン・デア・ヴィーン劇場、ハンプソン、ムフ他
1822年は作曲年代です。1997年収録。詳しくはこちらですが、次のカリアリ歌劇場盤の方が断然いいです。(05.01.23)
シューベルト作曲「アルフォンソとエストレッラ」(1822)DVD
コルステン指揮カリアリ歌劇場、メイ、トロスト、ムフ他
こちらは2004年収録。比類なく美しい舞台の中で、メイが可愛くてきれいです。当分の間はこの作品の決定盤でしょう。詳しくはこちら。(05.01.23)

シューベルト作曲「フィエラブラス」(1823)DVD
アバド指揮ヨーロッパ室内オーケストラ、マッティラ、ハンプソン他
1823年は作曲年代で、完全舞台初演はまさにこの演奏、1988年です。入手方法からして特殊なこのDVDについて詳しくはこちら。(04.11.21)

シューベルト作曲「フィエラブラス」(1823)DVD
ヴェルザー=メスト指揮チューリヒオペラ
待望の正規盤DVD・・のはずだったのですが、演出の趣味の悪さでブチ壊しです。続きはこちら。(09.03.01)

マイヤベーア作曲「エジプトの十字軍」(1824)DVD
ヴィヨーム指揮フェニーチェ座、チョーフィ
ロッシーニに席巻されたイタリアでドイツ人マイヤベーアがロマン派の時代を先取りして大ヒットした作品とのこと、ロッシーニとマイヤベーアの両方にある程度なじんでいないと楽しめないでしょう。かくいう私でも「まあなんとか」というところ、ロマン派の香りと装飾歌唱の同居が不思議な感じです。そして主役がカストラート役であること、それをカウンターテナーが歌っていることが良くも悪くも大きな特徴です。個人的にはテノールで歌って欲しいと思うのですが、なにせこの主役、準主役5人中の4人から心から愛されているにも関わらずその全員に不義理をしてしまう(残りの1人は一貫して敵役です)というとんでもない役で、出ずっぱりの上に装飾歌唱が恐ろしく忙しそうなので、生身のテノールの持久力の限界を超えそうにも思います。女声陣がいずれも美人なのはいいです。皆さん装飾歌唱を丁寧に歌っていますが、テンポがもっと速い方が音楽が生きるような気はします。(09.03.15)

マイヤベーア作曲「悪魔のロベール」(1831)DVD
フルトン指揮パリ・オペラ座、ブレイク、アンダーソン、レイミー他
ロッシーニの名手を揃えた豪華歌手陣が19世紀の世界中で最も流行ったオペラの一つを見事に再現しています。詳しくはこちら

マイヤベーア作曲「悪魔のロベール」(1831)DVD
オーレン指揮ロイヤルオペラ、チョーフィ、レリエ
待望の正規盤ですが、公演の質では上記1985年パリの公演には及びません。続きはこちら
ベリーニ作曲「ノルマ」(1831)DVD
パターネ指揮トリノ歌劇場、カバリエ他
1974年オランジュ古代劇場、屋外の公演です。評価の難しい作品です。強風にあおられてオーケストラの音は1940年代クラスかそれ以下、幸い人声はまあまあ撮れています。背景も何も無い石の舞台ですが、集団の場面では風にたなびくマントが象徴性を高めているような気がして雰囲気最高です。少人数の場面だと寂しくなりますが。カバリエは頑張ってますが、録音も含め声だけならカラスの勝ちです。それでも独自の価値はあるディスクだと思います。(01.07.15)
ドニゼッティ作曲「愛の妙薬」(1832)DVD
ピド指揮リヨン歌劇場、ゲオルギュー、アラーニャ他
粗筋を知っていたつもりですが、アディーナがここまで性悪女とは承知していませんでした。ゲオルギューがはまり過ぎるほどです。ファンになるかというとやはり躊躇しますが(椿姫参照)。歌も舞台も十分に結構で、たわいの無い軽い話につけたさわやかな音楽に合っています。(03.05.03)
ドニゼッティ作曲「ランメルモールのルチア」(1835)DVD
ランザーニ指揮スカラ座、デヴィーア、ブルゾン、他
日本語の帯がついていますが、英語字幕のみ、と日本語で断っています。かなり詳しい日本語解説が入っていて助かります。「愛の妙薬」「連隊の娘」とごく軽いブッファを聞いて、ドニゼッティのセリアはどうなるのか、と思ったのですが、軽い音楽が暗いストーリーが暗くなり過ぎるのを防ぐ路線で、これはこれで納得でき、これがドニゼッティの最有名作というのも理解できます。ただ、その前に聞いていた「ウィリアム・テル」と比べると、音楽の格が違うとも思えました。エンリーコを演じるブルゾンは、ナブッコに続いて「冴えない面もある粗野なオヤジ」に嵌まり過ぎていて、二枚目を演じる姿が想像できないほど。重い声のマリア・カラスが歌ったのが長く決定盤とされるドラマティックな役だけれど超高音が多いので軽い声のソプラノのレパートリーになっているという微妙な役のルチアをここではデヴィーアが典型的な軽い声で歌っています。凄く上手いのですが、もっとアクの強い声で聞きたいとも思ってしまいます。(04.08.22)
マイヤベーア作曲「ユグノー教徒」(1836)DVD
ショルテス指揮ベルリン・ドイツオペラ
1572年にプロテスタント数千人が殺されたという“聖バーソロミューの大虐殺”を題材としたフランス語のオペラ。リージョンコード0の輸入盤で日本語対訳つき、私の知る限り国内販売されている唯一のマイヤベーアの音源ですが、リストのピアノ編曲のほうが私は好きです。ドイツ語版で、かつ旧教徒が皆同じ制服を着ているので、ナチを想像してしまいます。そのつもりの演出かもしれませんが。(01.07.15)
仏語版を見て分かりました。日本語字幕を求めてこのDVDを見ても作品を誤解するだけです。作品の予習にすら余り役立つとはいえません。このDVDがそこそこ気に入った(私もそうでした)のであれば、なおのこと、ボニング盤をお勧めします。(07.03.05追記)
マイヤベーア作曲「ユグノー教徒」(1836)DVD
ボニング指揮オーストラリアオペラ、サザーランド
amazonの表記にもかかわらず日本のプレーヤーで再生可能な輸入盤で日本語字幕なし(英語字幕あり)。本来の仏語で歌っており、ドイツ語版とは全くの別物です。勿論こっちが本物であっちが偽者。日本語字幕が無いのだけが問題ですが、圧倒的大差でこちらが勝ります。サザーランドのオーストラリアでの引退公演の記録ですが、そのサザーランドが当然全盛期は過ぎているはずなのに言い訳不要の一流の歌を聞かせてくれます。私には馴染みの無いお名前の他の歌手も軒並み充実、無理の無い演出は自然で趣味がいいですし、カメラがさらにいい。続きはこちら(07.03.05)
ベルリオーズ作曲「ベンヴェヌート・チェリーニ」(1838)DVD
ゲルギエフ指揮ウィーンフィル、コヴァレウスカ、フリッツ、ナウリ
09年11月現在でイギリスでは発売済み、アメリカや日本でも予約受付が始まりました。仏英字幕が付くようです。この公演の映像は相異なる日の舞台のを2つ手に入れていますが、このDVDは計3日間の舞台から編集しているようなので、全く同じものではありません。入手済みのものはそれぞれ画質に改善の余地ありなので、当然このDVDも入手予定です。タイトルロールのチェリーニがヘリコプターに乗って登場するなど、時代設定はぶっ飛びまくりですが、楽しく見ていられる舞台であることは保証します。コヴァレウスカがスタイル抜群で可愛いです(入手済みのメイキング映像で出てくる素顔よりずっと可愛い・・)。声も良く出ています。フリッツは美男子とは言い難いように思うのですが、革ジャンの似合うイケテル男に見えなくもないです。オケも気持ち良く鳴っています。強くお勧めの一枚なのですが、日本語字幕がどうしても必要な向きはお問い合わせください。(09.11.22)
仏英字幕付のDVDを入手しました。最初に入手した独語字幕付よりは、クラシカジャパンで放送された日本語字幕付の方に近いようですが、同一かどうかは私には分かりません。画質音質は当然ながらこの両者のどちらにも勝り、安心して見ていられるのは良いのですが、英語字幕は期待外れ以下の論外レベルでした。仏語は解しませんが、それにしても台詞がどんどん進んでいると分かるのに字幕は同じものを出しっぱなし、という場面が何箇所もあります。自分で日本語字幕を付け直しましょうか・・・・(09.12.27追記)
ベルリオーズ作曲「ベンヴェヌート・チェリーニ」(1838)DVD
フェドセーエフ指揮フィレンツェ・コムナーレ劇場、メリット、ガスディア
Operashareでボケボケの映像があったのですが、HouseOfOpera盤のこちらの方が大分マシ、それでも前半はノイズリダクションのスイッチを入れ切りしているかのような変な音が混じります。上のゲルギエフ盤を先に見ていると、こちらの演出ではワクワク感が不足と思えてしまいます。ガスディアは普通に良いのですが、あちらのコヴァレフスカが素晴らしく良いのには及びません。ただメリットの声には、それだけでも引きつけるものがあります。テレーザの最初のアリアが全然違う曲ですし(歌詞が同じかどうかは全然分かりません)、チェリーニにも登場のアリア?があるなど、かなり違う版のようです。(11.06.05)
ドニゼッティ作曲「連隊の娘」(1840)DVD
レンツェッティ指揮ミラノ・スカラ座、デヴィーア他
予告編を見て、これは見逃せないと思ったのですが、最大限購買意欲をそそるように最良の部分から作られている予告編にまんまと乗せられてしまった感があります。歌も舞台も十分に結構で、たわいの無い軽い話につけたさわやかな音楽に合っています、と書くと、「愛の妙薬」と同文になるのですが、作品のたわいの無さが更に度を過ぎていると思えてしまいます。例えば同じ「ラタプラン」でも「運命の力」の堂々たる「ラタプラン」と比べると寂しくなります。ヴェルディのが立派過ぎ、かもしれませんが。(04.05.16)
ドニゼッティ作曲「シャムニーのリンダ」(1842)DVDで出ています。
フィッシャー指揮チューリヒ歌劇場、グルベローヴァ
BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていませんが多分同内容だと思います。画質を落として録画したのを見ているのを差し引いても、チューリヒとしてはやや安易な舞台装置のような気がします。グルベローヴァが美しく痩せて(オペラ歌手基準で)いて、ムーティ指揮「ドン・ジョヴァンニ」での樽体形が焼きついている私はちょっとびっくり。視覚的な違和感抜きで聞けたものですから、私としては夜の女王(魔笛)以外では初めてグルベローヴァの凄さを堪能できました。お話の方はどうにも安直な作りだと思いますが、音楽はドニゼッティの中では充実している方のように、ドニゼッティやや苦手の私には、思えます。(06.12.17)
ドニゼッティ作曲「ドン・パスクヮーレ」(1843)DVD
コルステン指揮カリアリ歌劇場、メイ、シラグーサ他
たわいの無い話は相変わらず、という以上に、「金持ちの伯父」「貧乏な2枚目の甥」「頭の回転の速い娘」と揃えた構成は、オペラ・ファルサあるいはインテルメッツォといった一幕仕立ての笑劇の伝統の幕引き役を任じているかのようです。ドニゼッティの音楽は相変わらず軽快ですが、この作品が一番充実しているように思います。しかし、それと同時に、過ぎ去ったブッファの時代への懐古のようなトーンを何とはなしに感じてしまい、腹の底からは笑えません。若き日のヴェルディは同時期に「一日だけの王様」でそういう邪念(?)無しに、正面からブッファに取り組んでいるのですが。演奏・演出は文句無しでしょう。こういう人たちで「一日だけの王様」をやってもらいたいものです・・・歌手は大分追加せねばなりませんが。(05.04.11)
ベルリオーズ作曲「ファウストの劫罰」(1846)DVD
カンブルラン指揮ベルリンシュターツカペレ
リージョンコード0の輸入盤で日本語対訳つき。オーケストラはミュンシュ盤の方がいいかもしれない、と後から思いましたが、「劇的物語」と題された異形の作品(倉田さんのページに詳しい)の理解を大いに助けてくれた点で高く評価します。まず19世紀にはオペラと呼ぶに呼べなかった作品をオペラに仕立て上げた演出が素晴らしい。不可能を可能にしたと言ってもいいでしょう。高所恐怖症を克服して演じきった歌手・合唱陣にも感謝です。地上5階はありそうな巨大円柱が舞台にもCGのスクリーンにもなり(これは見てもらうしかない)、特に地獄落ちの場面は見事の一言です。主役3人は歌でも非常に健闘しています。(01.07.15)
マイヤベーア作曲「預言者」(1849)DVD
ヴィオッティ指揮ウィーン国立歌劇場、ルキアネッツ、ドミンゴ、バルツァ
非常に怪しいHouseOfOpera盤ですが、多分これしかない一枚です。誰彼なくお勧めするものではないですが、私は非常に面白いと思いました。詳しくはこちら。(06.06.24)
シューマン作曲「ゲノフェーファ」(1850)DVD
(Vienna 2000) Van der Walt, Speance, Wakeham, Lie, Ferro
演奏者の情報は上記のみ。正確かどうかも確かめようがありません。正面から舞台全体を捉える不動の画面で歌手が前向きか後ろ向きかも判然とはしませんが音は優秀。ベールのような薄い布のカーテンと照明だけの演出で、服の裾をパタパタさせる(エリマキトカゲの威嚇ポーズみたいなものです)以外の演技は殆どありません。その演出になってしまう気持ちが分かるような音楽です。
「誤って天才の列に加えられてしまった二流作曲家は?」てなアンケートとれば断トツで一位になるであろうシューマンが、ワーグナーとほぼ同時期に無限旋律の採用に踏み切った、と言えば言える作品なのですが、出来栄えは雲泥の差です。最初から最後まで「作曲の宿題を一生懸命やってきました」的な拙さを感じます。めりはりが全くありません。演奏会用合唱曲(流浪の民とか)をそのまま長くしたというのが最大限好意的な見方だと思いますが、もとより合唱曲としては長すぎます。「舞台のセンス」の欠如の結果ではないか、と思います。
前述のように舞台センスの無さを最大限に強調する演出を通じての感想ではありますが、「シューマンの唯一のオペラなのだから謹聴しよう」という聞き手の好意が無ければ公演が成立しそうに無い、というところまでは間違いの無いところでしょう。(08.01.27)
ワーグナー作曲「ローエングリン」(1850)DVD
アバド指揮ウィーン国立歌劇場、ドミンゴ、ステューダ
実はHouseOfOperaから買ってみたら、これ←であることが判明したもの、英語字幕付でした。イタリア語の方が得意そうな面々による演奏の良否は分かりませんが、私にはワーグナーの中では一番歌があって楽しめる作品のように思いました。激情型演技(例えば「預言者」)が一番よく似合うドミンゴが敢えて抑えて演技をしているのは、キャラクタに合っていないように思われます。(06.09.24)
ベルリオーズ作曲「トロイ人」(1858)DVD
カンブルラン指揮パリ管
初演年代順、に拘ると1968年初演となり、あんまりなので、作曲年代で入れています。リージョンコード0の輸入盤で日本語対訳つきです。カサンドラとディドーという前後半の主役を出ずっぱりで演じたポラスキの貫禄ある歌唱は見事ですが、相手役のアエネーアスは平凡です。全体としてそう面白いものではないです。「ファウストの劫罰」と比べて、まず歌が無い。オペラに分類するには躊躇するような作品であること点では同程度ですが、そのことを踏まえて大胆に演出した「ファウストの劫罰」に対して、当たり前のオペラに演出してしまった点でもこちらが安易に見えます。録音もオフ過ぎてオペラを聴く快感がありません。(02.12.28)
ベルリオーズ作曲「トロイアの人々」(1858)DVD
ガーディナー指揮パリ・シャトレ座
ベルリオーズの中でも苦手意識のあったこの作品、倉田さんの日記を読んでDVD3枚組みのいささか高価なこのセットで再チャレンジして、暫く寝かしてあったのを再々チャレンジしたのですが・・カンブルラン盤に対する自分の感想「まず歌が無い」を今読み直して、やっぱりねぇ、と妙に納得したところです。演出はこちらの方がずっと工夫しています。あちらのポラスキ(2役)の記憶は殆ど無く比較はできませんが、アントナッチのカサンドラは(客席からは絶賛でしたが)この人が激しい役を演じる際の表情がいつも同じで声も軽すぎる、というカルメンやメデアで感じたものをやはり感じます。グレアムのディドンの方が歌はいいと思いますが、いかにもアメリカのオバチャマ風の顔がプロジェクターの大画面でアップになるとどうにも女王様には見えません。アエネーアス(エネ)は、こちらのクンデの方がずっと良かった気がします・・とか書いていますが、この作品で云々する資格は私には無いようです。

おまけ:ベルリオーズ全般に対する自分の適性に不安すら覚えたので、「ファウストの劫罰」を久しぶりに聞いてみましたが、こちらはやっぱりいい。歌の豊かさに改めて感動しました。「ベンヴェヌート・チェリーニ」も弱い部分はありますが、はじける部分の生命力は素晴らしいと思っています。ただ、この「トロイアの人々」は、どうも私には・・・(12.01.28)

マイヤベーア作曲「ディノラー」(1859)DVD
Philippe, Arapian, Mazzota, Vignon, Opdebeeck, Jourdan, Theatre Imperial de Compiegne
HouseOfOperaから買ってみたら、
これ←であることが判明したもの、英語字幕付

マイヤベーア作曲「アフリカの女」(1865)DVD
リージョンコード1の輸入盤で、リージョンコード破りが必要です。
アレーナ指揮サンフランシスコオペラ、ドミンゴ、ヴァーレット
英語字幕付きの正規盤ですから音質画質に問題なく、演奏も立派だと思うのですが、作品が今ひとつ好みから外れます。続きはこちら。(10.10.30)

ワーグナー作曲「トリスタンとイゾルデ」(1865)DVD
バーンスタイン指揮バイエルン放送交響楽団、ホフマン、ベーレンス
TV放送用収録作品から起こしたHouseOfOpera盤(DVDBB2988)で、CDでは正規盤として出ています。普通の舞台と演奏会形式の丁度中間と申しましょうか、指揮者とオケが舞台に上がり、歌手陣はそのまた上に設けられた小舞台の上で少し演技しつつ歌っています。大した演技のやりようもない作品ですから、この小舞台でも大体の演技できているような気もします。ここのDVDとしては画質音質ともかなり良い部類です。この曲のベーム盤CDは私が買ったオペラCDの中ではかなり古い部類に属するのですが、同時に、自分自身がドイツ音楽に実は向いていないのではないか?と気付くきっかけになった作品でもありました。クライバー指揮のCDでも受け付けなかったので、3つ目は(テンポの速いベーム盤とは対照的に)遅い方で有名なこの演奏にトライしてみましたが、やはり第1幕を通しで起きているのがやっと、という私は、この作品とはとことん相性が悪いようです。(05.11.26)
トマ作曲「アムレット(ハムレット)」(1868)DVD
Bertrand de Billy指揮Gran Teatre del Liceu、デッセー他
バルセロナの劇場での録画のようです。リージョンコード0の輸入盤で日本語字幕なし(英語字幕あり)。オフィーリアの狂乱の場まではシェークスピア原作を大体なぞるのですが、埋葬の場に亡霊が出てきて国王を羽交い絞めにしてハムレットに殺させ、ハムレットが次期国王になって幕、というのにはずっこけました。曲は今一つで特に歌の旋律そのものが駄目、亡霊登場等のオケの迫力はまだましかな、と思ったのですが、ヴェルディの「マクベス」と聞き比べるとそれすら歴然と差がつきます。但しこのDVDを買う気にさせたデッセーは、可愛さでは「天国と地獄」に劣るものの、狂乱の場は文句なく素晴らしい。(04.09.20)
ワーグナー作曲「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(1868)DVD
ブルゴス指揮ベルリンドイツオペラ。
以前NHKで放送されたのを3倍速で録画して気に入っていました。12000円と高いですが迷わず購入、画質は鎧袖一触でした(最近日本語字幕付きの輸入盤で四千円台のを見かけました)。この楽劇、有名作のはずなのですが、ショルティ最晩年の録音が出るまで国内盤CDがカタログ上はあるけど実は全て入手不可、という恐ろしい状態が続いていたことを私は知っております。私が楽しめる唯一のワーグナー作品、しかし長いわな、「フィガロの結婚」の半分くらいで済みそうな筋を倍近い時間かけてやるんだから。とはいえ、この場合は「フィガロの結婚」の方が異例なのです。歌手は皆満足できる水準のように思います。音は良いです。音場も広い。(01.07.15)
ムソルグスキー作曲「ボリス・ゴドゥノフ」(1874)DVD
ゲルギエフ指揮キーロフオペラ、ロイド
リージョンコード0の輸入盤で日本語字幕なし(英語字幕あり)。「イーゴリ公」と違ってこちらはロシア文学の重厚さを思わせる人物描写と壮大なスケールのオペラです。演出は(amazon.comでは不評のようですが)中々良いと思います。歌の方は、声の迫力に圧倒されるところまでは行かなかったのですが、どのくらいの水準なのでしょうか。主役を歌うロイドには、この作品に限らずいつも「小物感」を感じてしまうのです。偽ディミトリ役も歌はともかく、見た目で小市民にしか見えないのが残念。(04.02.08)
ムソルグスキー作曲「ボリス・ゴドゥノフ」(1874)DVD
ハイキン指揮ボリショイオペラ、ネステレンコ
リージョンコード0の輸入盤で日本語字幕なしのはある程度当然として、何と英語字幕も無し。パッケージには字幕無しとは断っていなく、また指揮者名も表示されていません。字幕無しで鑑賞できる程には聞き込んでいなかったのですが、キーロフオペラ盤より約1時間短いし、エンディングも違っています。キーロフオペラ盤がムソルグスキーの初稿、こちらがR=コルサコフによる「慣用版」らしいです。短いのは有り難いですが「ボリスの死」で終わらせるのは上手くない気がします。その稿違いはともかく、全体に楽しいのはこちらの方。ネステレンコは文句無く「大物」ですし、偽ディミトリ役も王子に見えます。何の変哲も無い演出ですが、芝居の世界に入っていけるのはやはりこちらです。1978年としては許容せざるを得ない程度の画質音質でしょう、オペラ座の「シモン・ボッカネグラ」よりは大分マシです。(04.10.17)
ビゼー作曲「カルメン」(1875)LD:DVDで出てます
レヴァイン指揮メトロポリタンオペラ、バルツァ、カレーラス、他
「フィガロの結婚」に次ぐオペラ初心者へのお勧め作品です。詳しくはこちら(01.07.20)
ビゼー作曲「カルメン」(1875)DVD
デルヴォー指揮パリ・オペラ座、ベルガンサ、ドミンゴ、他
ベルガンサがバルツァに負けます。(01.11.11)
ビゼー作曲「カルメン」(1875)DVD
モンタナーロ指揮マルケ州オーケストラ、スルグラーゼ、他
グルジア出身の美女スルグラーゼに注目、詳しくはこちら(10.08.29)
ワーグナー作曲「ニーベルンゲンの指輪」(1876)LD:DVDで出てます
レヴァイン指揮メトロポリタンオペラ
LD/DVDを持っていてオペラに関心があるとなれば、一つは持っておきたくなるボックスですが、忍耐が続くのはワルキューレまで、です。ワーグナーの指定した演出に極力忠実に従った舞台ということです。そのこと自体は私の趣味には合っていると思うのですが、ジークフリートではとにかく動きが無い。神々のたそがれは長すぎるし。(01.07.20)
ワーグナ作曲「パルジファル」(1882)LD
レヴァイン指揮メトロポリタンオペラ
第2幕なら多少は楽しめそうですが、繰り返し見たらもう駄目、他の2幕はもっと駄目、というのが私の率直な感想です。(01.07.20)
ワーグナ作曲「パルジファル」(1882)DVDで出ています。BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません 。
ケント・ナガノ指揮ベルリンドイツ交響楽団、マイヤー他
レヴァイン盤を何年も見ていないので、出来の差なのか心境の変化なのかは定かではありませんが、(神聖祝祭劇ではなくて)カルト教団の内部抗争と思って見ると意外と見続けられました。第1幕で行われていることを理解できなかったパルジファルの方が断然正常に見えます。そう見えたのには、一つは簡素な舞台に入念な演技の組み合わせ、もう一つは相変わらず不気味系ド迫力のサルミネンが歌うグルネマンツ、のような気がします。第1幕では正常な自然児だったパルジファルがカルトの世界に落ちていくのに納得は行きませんが、歌っているヴェントリスは十分に立派、レヴァイン盤に続きクンドリを歌うマイヤーは時々お顔に年輪がにじみ出ますが歌唱はこれも立派です。レヴァイン盤では腹のたるんだヴァイクル演じるアンフォルタスに違和感大でしたから、演技力のあるハンプソンの方がずっといいと思います。
それにしても長いですなぁ・・・
(06.05.27)
プッチーニ作曲「エドガール」(1889)まもなくDVDで出ます。BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません 。
ダヴィド指揮トリノ・レージョ劇場、クーラ
プッチーニ全般よりは「カヴァレリア・ルスティカーナ」が好き、という人にはお勧めできます。かくいう私にとっては「一番楽しめたプッチーニ作品」ということになってしまいました。スカラ座初演で大失敗した4幕版での復活上演、といっても改作後の3幕版でもほぼ完全に忘れ去られている作品です。ストーリーというか登場人物の心理の動きが無茶苦茶にも程がある、のはどちらの版でも同じこと、忘れられて当然のお話で、この反省からプッチーニが「受け狙い」を意識するようになった、と想像されるのですが、その「受け狙い」が鼻につく向きには、「カヴァレリア・ルスティカーナ」に近いこの作品のストレートな音楽がお気に召す、かもしれません。クーラ演じるエドガールがティグラーナ(移り気でない分カルメン以上に始末に悪い女)を責める場面の迫力は、例えば「シモン・ボッカネグラ」のパオロの自己呪詛の場面の迫力に匹敵するのですが、そのエドガールの心理たるや、あほらしやの鐘が鳴ります。「ストーリーが不自然すぎてついていけない」というのは普通にありますが、「ストーリーが不自然すぎるお陰で登場人物に感情移入せずに済み、音楽の迫力を素直に楽しめた」という珍しい経験が出来ました。歌手陣は歌も演技も素晴らしい出来だと思います。(09.09.20)
マスカーニ作曲「カヴァレリア・ルスティカーナ」(1890)DVD
プレートル指揮ミラノ・スカラ座、オブラスツォワ、ドミンゴ、他、ゼッフィレッリ演出
ヴェルディに目覚めるまで、デル・モナコが主役を歌ったセラフィン盤(CD)にて一番好きなイタリアオペラだったこの作品、やはり大好きです。「道化師」とは一線を画すると思います。やや残念ながら映画版で、映画としての出来は「道化師」に少し及ばないようですが、気にせずに聴き惚れてしまいました。セラフィン盤ではアルフィオ役のマクニールがどんと落ちるのに対し、ここではブルゾンがちゃんと歌っているので安心して聴けます。オブラスツォワは中年のオバチャンにしか見えず、ストラータスのように美しい絵にはなりませんが、痴話喧嘩の場面は中年同士の組み合わせから妙なリアリティが漂ってきます。(04.02.28)
マスカーニ作曲「カヴァレリア・ルスティカーナ」(1890)ヨーロッパでPAL盤が出ています。BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません。PAL盤DVDは日本語字幕付ですが、日本の普通のDVDプレーヤーでは再生できませんので注意ください。
ランザーニ指揮チューリヒオペラ、クーラ、マッローク、ニキテアヌ
マッロークが・・マクベス夫人を演じた時より多少老けても十分お奇麗なのですが・・ヴェルディの「マクベス」では悪声に近い声も武器にした熱演と聞こえたのですが、このオペラではただの悪声、高音は無理に出しているように聞こえて耳障りです。「マクベス」をあらためて見直してみて、あちらでは確かに悪女の魅力を出しまくっていたのを確認してしまいました。クーラは十分に格好よく、ニキテアヌのローラもダヴィッドソンのアルフィオもまずまずなのですが、クーラのトゥリッドゥならマイヤーと共演した舞台(Operashareにあり)の方が良かったと言わざるを得ません。なお、このDVDは「パリアッチ」との抱き合わせですが、そちらは別に紹介します。(10.05.22)
ボロディン作曲「イーゴリ公」(1890)DVD
ゲルギエフ指揮キーロフオペラ
リージョンコード0の輸入盤で日本語字幕なし。英語字幕で見るわけですが、粗筋を知って見ると、想像を超えるような台詞は一切出てこないので非常に分かり易い。ストーリー展開はまともですが、登場人物の描写は極めて類型的で、「運命の力」の台本を良しとしたヴェルディなら決して選ばない台本でしょう。一方で、ダッタン人の踊りのバレエシーンへの繋がりの良さはヴェルディにはない良さで、流石はバレエの国ロシアと思わせます。単純な人物描写といい、この作品は歌付きバレエなのでしょう。歌付きバレエの一級作品の一級上演です。(04.02.08)
レオンカヴァッロ作曲「道化師」(1892)DVD
プレートル指揮ミラノ・スカラ座、ストラータス、ドミンゴ、他、ゼッフィレッリ演出
「ラ・トラヴィアータ」より先に同じ組み合わせで作った映画ですが、こちらがさらにいいと思います。薄幸の美女を演じさせたらストラータスの右に出るものは居ません。お顔も姿も動きも本当に奇麗です。音の不満は「ラ・トラヴィアータ」とほぼ同じです。トニオを歌ったポンスがよく、相対的にドミンゴが目立ちません。(02.09.07)
レオンカヴァッロ作曲「道化師」(1892)ヨーロッパでPAL盤が出ています。BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません。PAL盤DVDは日本語字幕付ですが、日本の普通のDVDプレーヤーでは再生できませんので注意ください。
ランザーニ指揮チューリヒオペラ、クーラ、チェドリンス
意思の人としての側面をネッダ像はチェドリンスの雰囲気に合っていますが、薄幸の人よりも作品そのものにも合っているのでしょう。そのチェドリンス、声の方はバルツァのカルメンみたいに一言で空気が変わる、ということもないですが、普通に一流というところでしょうか。主役でもないですし。その主役のクーラ、何故か声の通りが少し良くない気がする、などと言うのは贅沢すぎる不平でしょう、そもそも姿と声質が格好良すぎるくらいに格好いいのです。
それにしても、デル=モナコの録音、ドミンゴの映画版、と続いて今回も「カヴァレリア・ルスティカーナ」とセットで入手したのですが、私にはこの2つが並び称される2大傑作、というのが全然腑に落ちません。「カヴァレリア」こそヴェリズモの傑作で、こちらはヴェリズモ風に一所懸命に作った模造品ではないの?という感想は変わりません。なお、このDVDは「カヴァレリア」との抱き合わせですが、そちらは別に紹介済みです。(10.05.30)
フンパーディング作曲「ヘンゼルとグレーテル」(1893)DVD
フルトン指揮メトロポリタンオペラ、ブレーゲン、フォン・シュターデ
気付かずに買ってしまった英語版、ですが、だからどうというわけではありません。日本語版でなければ童心に帰って楽しむとは参りませんし、実は大人でも楽しめる本格的音楽だ、と言うにはワーグナー的なるものに対する私自身の親近感が余りにも不足しています。ちゃんと演奏して歌って演じているとは思いますが。
プッチーニ作曲「ラ・ボエーム」(1896)DVD
カラヤン指揮 ミラノ・スカラ座、フレーニ、マルティーノ、ライモンディ他
ゼッフィレッリ演出の映画仕立て。豪華キャストが皆若く、映画として最高に近い出来、1965年のオペラ映像作品としてこれ以上は望めないでしょう。ただ、そういうことを抜きにしてみると、映画として出来すぎている分、つい映画として見てしまい、オペラとしての感興が乏しくなるのは否めません。歌も悪くなかったと思うのですが、良かったなぁ〜という感動にはなりにくいのです。 (04.02.16)
プッチーニ作曲「トスカ」(1900)DVD
バルトレッティ指揮ニューフィルハーモニア管弦楽団、カバイヴァンスカ、ドミンゴ、ミルンズ
それぞれローマの観光名所になっている台本指定通りの場所でロケをやったということで、映画風オペラ映像の典型として有名な一枚。それに対して私の趣味は原則舞台そのままの映像の方ですし、どうせ映画にするなら「道化師」「ラ・トラヴィアータ」の方が徹底しています。歌手は皆立派だと思いますが、星の数ほどあるこの曲の音源の中での位置となると見当もつきません。(01.07.15)
ドビュッシー作曲「ペレアスとメリザンド」(1902)DVD
ブーレーズ指揮ウェールズ・ナショナルオペラ
ドビュッシーに対する適性が不足するせいか、苦手です。(01.07.15)
プッチーニ作曲「蝶々夫人」(1904)DVD
カラヤン指揮ウィーン国立歌劇場、フレーニ、ルートヴィヒ、ドミンゴ他
ポネルの「日本人は見てはいけない」珍演出による映画仕立てとして一部で有名な作品、DVD初出以来2度の値下げでついに購入に踏み切りました。確かに凄い演出ですが、台本自体が日本人には元々とんでもないので、むしろ良く合っているかもしれません。とはいえ、映画仕立ての中で殊更に悪いというわけではない、というだけのことで、良質の舞台収録作品での楽しさと同じ基準では語れません。歌の良し悪しを語る気になれないのは他の映画仕立てと同様です。(04.02.16)
R.シュトラウス作曲「サロメ」(1905)LD:DVDで出てます
ベーム指揮ウィーンフィル、ストラータス他
ストラータスは奇麗なんですが、迫力不足と思います。サロメ役が呪術的な支配力を出せないと、この作品値打ちが無いのでは無いでしょうか? 同じストラータスの演じた「道化師」のネッダと比べると、キャラクタのミスマッチを感じます。(01.07.20)
R.シュトラウス作曲「サロメ」(1905)DVD
ドホナーニ指揮コヴェントガーデン、マルフィターノ
マルフィターノは奇麗でスタイルも中々ですが、この2点ではストラータスに少しずつ負けます。しかしサロメをやるキャラクタという点では断然勝っています。それこそ呪術的な支配力があります。純舞台仕立ての演出もよく、作品全体として断然ベーム盤よりいい。「サロメ」はこうでなくっちゃ、と思えます。「7つのヴェールの踊り」で全部脱いだりはしませんが、かなり刺激的なスケスケ網々衣装です。(02.12.28)
R.シュトラウス作曲「サロメ」(1905)DVD
シノポリ指揮ベルリンドイツオペラ、マルフィターノ、リザネク、エステス
日本語字幕付にもかかわらず、表記どおり本当にリージョンコード1で、リージョンコード破りが必要です。
詳しくは書けませんが、「7つのヴェールの踊り」ではドホナーニ盤よりもさらに刺激が強い映像になります。ドホナーニ盤と比べて、録音も含めオケの響きの厚みが不足するのが×、歌手陣は(これも録音も含めてですが)やや○、演出は分かりやすさで○、趣(おもむき)の面では×、という感じの、ハイレベルでの一長一短だと思います。どちらにしても肝心要のマルフィターノが圧倒的です。どちらがお勧めかというと、無難なのはドホナーニ盤ですが、どちらでもいいと思いますし、両方所有してしまうとますます楽しめます。(06.01.03)
R.シュトラウス作曲「サロメ」(1905)DVD
NIELSEN - PEDERSON - ELSENGER - NAPLES - 1999
ラフマニノフ作曲「けちな騎士」(1906)DVDで出ています。BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません 。
ユロフスキ指揮ロンドンフィル、レイフェルクス他
グラインドボーン歌劇場での上演です。私には意外な作品でした。音の響きを聞くと、ああラフマニノフね、と思えますが、「歌」としては殆ど記憶に残りません。「歌」を離れて大幅に「語り」に近づいている点で、プロコフィエフ「炎の天使」よりも現代的な側面もある、とさえ言えそうです。大体プーシキンの皮肉な悲喜劇をムソルグスキーでもR=コルサコフでもなく、「あの」ラフマニノフがオペラ化しようとした、という時点で「ピアノ協奏曲第2番」のイメージから大きく逸脱しています。というわけで音楽の寄与分が如何程か分かりにくいところはありますが、狭い劇場で男ばかりの各歌手の声が良く響いていて迫力十分、全3場中最長の第2場を一人語りするレイフェルクスの存在感は流石です。女声を完全に欠くという点でヤナーチェク「死者の家から」より徹底しているこの作品で「ケチの精」を女曲芸師に躍らせた演出も中々のものです。少し変わったものをお探しの向きにはお勧めです。(むしろ、ラフマニノフ・ファンを自任するような人が見ると幻滅する可能性が大きいのかも?)(07.02.11)
R.シュトラウス作曲「エレクトラ」(1909)DVD
ベーム指揮ウィーンフィル、リザネク、F=ディースカウ他
やはり映画仕立てはよろしくないです。音楽も色気を欠いた「サロメ」というところでは、ちょっと・・・(03.11.12)
R.シュトラウス作曲「薔薇の騎士」(1911)DVD
クライバー指揮ウィーン国立歌劇場、ロット、フォン=オッター、モル
歌手は多分いいのでしょう。指揮も。しかし作品そのものが第3幕で失速する思いは拭えません。(01.07.15)
カラヤン盤の録画を機に8年以上ぶりに見てみました。予想以上に楽しめましたが、今度は登場人物の下品さが気になります。男爵は下品で当然なのですが、むしろその他の面々の下品さが、です。そういう思いを埋め切るには音楽にも演劇にも魅力が未だ足りない、というのが作品に対する感想になります。この演奏は良く出来ていると思いますが、ロットもオッターも地の品が良い分だけ役柄の下品さとのギャップがより目立つ、のかもしれません。ボニーのゾフィーがカラヤン盤のローテンベルガーに見た目で見劣りします。(09.09.12追記)
R.シュトラウス作曲「薔薇の騎士」(1911)DVDで出ています。BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません 。
カラヤン指揮ウィーンフィル、シュワルツコップ、ユリナッチ、エーデルマン
DVDは口バクらしく、一方BS放送分は「オリジナルモノラル音声です」と断わっていたので、実は別物かもしれません。1960年ザルツブルク音楽祭収録のシュワルツコップの名演で有名な作品です。それを否定するつもりは毛頭無く、歌も演技も上手いと思うのですが、それは本当は下品なはずの退廃を聴衆に嫌悪感を抱かせることなく、さも上品であるかのように演じてみせる力技であるように私には思われます。見た目で格好良すぎるオッターよりも退廃が自然ににじむユリナッチの方が似合って見えるのも同じ事情でしょう。物理的条件はクライバー盤には大分劣りますが、歴史的記録というより以上の価値のある収録なのでしょう。以上、せいぜい「まあまあ」レベルまでにしか楽しめていないものの戯言でした。(09.09.12)
プロコフィエフ作曲「賭博師」(1917)DVD
ロジェストヴェンスキー(指揮)、ソヴィエト国立放送交響楽団&合唱団
1966年製作の白黒映画版で、この作品の初めてのDVD化だったと思いますが、ゲルギエフ盤が登場した今となっては敢えて求めるようなものではないと思います。初出時の感想はこちら
(12.02.05初出、13.09.21書き直し)
プロコフィエフ作曲「賭博師」(1917)DVD
ゲルギエフ指揮キーロフオペラ
待望の日本語字幕付きであるだけでなく、演奏、演出とも高水準です、続きはこちら
(13.09.21)
バルトーク作曲「青ひげ公の城」(1918)DVD
ショルティ指揮ロンドンフィル、シャシュ、Kovats
1981年の映画仕立ての HouseOfOpera 盤(DVDCC251)、英語字幕付きです。Kovatsはただのおっさんにしか見えませんが、シャシュの長い黒髪が最高に美しい。訳の分からない話なのでサヴァリッシュ指揮のCDでは全然筋を追わずに聞いていましたが、このシャシュなら見るに値します。が、話が訳分からないのは相変わらずです。意外とショルティの指揮が大人しいのが私としては少し残念。映画仕立てが余り気にならないのは、登場人物が二人で動きが無く、城の中の映像とスタジオ収録の音場感との間の違和感が少ないからでしょうか。画像は相変わらずの水準ですが音質はかなりいい。で、どのくらいに好きかというと・・・まあまあ、としか言いようがありません・・・(05.10.16)
プッチーニ作曲「ジャンニ・スキッキ」(1918)DVDで出ています。BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません 。
ユロフスキ指揮ロンドンフィル、コルベッリ
グラインドボーン歌劇場での上演です。スカラ座の上演がOperaShareにあり、そこでリヌッチオを歌っているグリゴーロには、こちらのジョルダーノでは見た目も声も分が悪いですが、それ以外では良い線行っています。「天性のエンターテイナー」コルベッリの声と演技は「老いてもなお盛ん」ヌッチより上を行っていると思いますし、マシューズのラウレッタも若いだけが取り柄で単調なマチャイゼより良いと思います。親戚連中にはアングロサクソン顔が多いように思いますが、その顔で凝った演技と表情をするのが、このお話を一段と面白くしている気もします。装置には工夫の余地の殆ど無いオペラですが、照明などの細かい工夫が効いています。ユロフスキの指揮もいつもながら歯切れ良いもののように感じられます。私は画質を落とし過ぎで録画してしまったのですが、本来非常に良い画質のもののようです。音質は間違いなくが良いです。DVDで買うと日本語字幕が付かないのがやや難点かも。(08.12.26)
ヤナーチェク作曲「ブロウチェク氏の旅行」(1920)DVD
インディアナ大学オペラ劇場
このオペラの米国舞台初演(1981)の中継録画から起こした HouseOfOpera 盤(DVDCC511)です。英語訳詞によっており、字幕無し、映像も画像もそう良いとは言えませんが、この珍品の貴重な映像で、十分楽しめます。詳しくはこちら
なお、「ブロウチェク氏の旅行」の後に、カタログにも箱書きにも書かれていない、カタラーニの"La Falce"が入っている「らしい」ですが、画質音質ともさらに悪く、かろうじて粗筋が分かった程度の作品についてコメントするのは控えます。(05.05.29)
プロコフィエフ作曲「三つのオレンジへの恋」(1921)DVD
ハイティンク指揮グラインドボーンオペラ
コロとジョーンズとイェルザレムが出ていた「メリー・ウィドウ」(DVDCC818)のおまけに付いてきた物ですが、DVDCC799と同内容と思われます。英語字幕つきで、画質も音質も「メリー・ウィドウ」より基本的にはいいのですが、ノイズは多いです。作品はプロコフィエフの諧謔のセンスに付いて行きかねて、「面白い」というより前に「何これ」という感じ・・・というあたりをここに書いてみました。(05.10.30)
プロコフィエフ作曲「三つのオレンジへの恋」(1921)DVD
ケント・ナガノ指揮リヨン歌劇場、バキエ
妙な言い方ですが、「劇場を舞台にした映画仕立て」です。「観客役」が観客席に居るのですが、本物の観客は居ないので、オペラらしさに不足するこの音楽劇では白々しさが強調されるように思います。日本語字幕つきのメリットはありますが、ハイティンク盤の方が良いように思います。(09.04.04)
ヤナーチェク作曲「カーチャ・カバノヴァー」(1924)DVD
カンブルラン指揮チェコフィル、デノケ他
1998年ザルツブルグ小劇場でのライブ。小劇場であることを生かした演劇寄りの現代風演出には賛否両論あると思いますが個人的には大傑作と思っています。オペラ初めての人が見てもいいのですが、やや通人向きかなとも思います。続きはこちらを御覧下さい。(02.02.12)
ヤナーチェク作曲「利口な女狐の物語」(1924)DVD
マッケラス指揮パリ・シャトレ座、アレン他
amazon.com で購入、amazon.comでリージョンコード0と紹介されているのに実は1で、リージョンコード破りが必要です。amazon.comの検索で、DVD & janacek とすると簡単にヒットします。微妙になってしまう評価はこちらを御覧下さい。(01.07.15) ←その後、国内盤で出ています。
ヤナーチェク作曲「利口な女狐の物語」(1924)DVDで出ています。BS2から録画したので、この(←)パッケージは持っていません 。
デイヴィーズ指揮パリ・オペラ座
アメリカのamazon.comで購入可能です。同じパリでもシャトレ座より断然いいです。続きはこちらを御覧下さい。(10.01.16)
ベルク作曲「ヴォツェック」(1925)DVD
(Vienna 1987) Grundheber,Behrens, Langridge,Abbado
プッチーニ作曲「トゥーランドット」(1926)LD:DVDで出てます
レヴァイン指揮メトロポリタンオペラ、マートン、ドミンゴ他 
まず豪華な舞台がお見事。第2幕のマートンは最高です。このLDに対する苦情はそのまま台本に対する苦情にまで遡ります。生かしたままではオペラにならず、勝ち組の筈なのに死んでしまうのは違和感大、というリューのキャラクタに無理があります。リューの死以降の補筆分に悪評が集まりますが、本人が書いてもどうしようもなかったのでは無いでしょうか。「誰も寝てはならぬ」までは本当に快調なのに。(01.07.20)
ヒンデミット作曲「カルディヤック」(1926)DVD
K.ナガノ指揮パリ・オペラ座、デノケ他
リージョンコード0の輸入盤で英語字幕つき。私にはどこを取っても同じような単調な音楽に聞こえてしまいます。ヒンデミットでは「画家マティス」を英語字幕で見たことがありますが、同傾向とはいえ、「画家マティス」の方がまだ豊かに聞こえました。他の作曲家の作品でいうと、アイネムの「ダントンの死」の響きが一番似ていると思うのですが、私は勿論「ダントンの死」の方が断然好みです。むしろ、好みでない人には「ダントンの死」も「カルディヤック」のように単調に聞こえてしまっているのだとしたら悲しいな、などと余分なことを考えてしまいました。
主人公があらすじで想像していた以上に異常性格者なのですが、それでオペラとして面白いかというと、どうかな、です。歌手陣は達者だと思うのですが、現代化した演出が今一つ、特にホテルのロビーみたいに見える冒頭と結末は、話と場面が全然合ってないように私には見えます。英語字幕の難度は中くらい、素直な構文ですが見慣れない単語が割りと出てきます。(13.10.05)
ヤナーチェク作曲「マクロプーロス事件」(1926)DVD
リージョンコード1の輸入盤で、リージョンコード破りが必要です。
A.デイヴィス指揮グラインドボーンオペラ、シリア他
リージョンフリーのプレーヤが要るのと英語字幕しかないのが問題ですが、ヤナーチェクオペラの映像では一番楽しめる一枚と思いました。詳しくはこちら。(05.06.05)
プロコフィエフ作曲「炎の天使」(1927)DVD
ゲルギエフ指揮キーロフオペラ、ゴルチャコヴァ、レイフェルクス
Feuriger Engel St.Petersburg / 97 (616) とだけ表記されていた HouseOfOpera 盤 (dvdm296)を先に入手していましたが、それと同一音源のPALの正規盤(←)です。Amazon.co.uk で入手可能です。普通のDVDプレーヤーでは(リージョンフリー機であっても)再生不能ですのでご注意ください。知る人ぞ知る未成年者お断り映像です。続きはこちらに書いてみました。(06.03.12)(06.07.28追記)
ヤナーチェク作曲「死者の家から」(1930)LD
アバド指揮ウィーンフィル
色々ぼやいた苦情はこちらで御覧下さい。(01.07.20)
ヤナーチェク作曲「死者の家から」(1930)DVD
ブーレーズ指揮マーラー・チェンバー・オーケストラ
アバド盤よりはずっといいです。ただ殺伐感は一段と強いです。続きはこちらで御覧下さい。(08.03.23)
プロコフィエフ作曲「修道院での婚約」(1946)DVD
ゲルギエフ指揮キーロフオペラ
リージョンコード0の輸入盤で英語字幕つき。「三つのオレンジへの恋」でがっかりしたプロコフィエフへの再挑戦と、今をときめいているらしいネトレブコ出演、ということで、英題"Betrothal in a Monastery"の意味も分からないまま手出ししました。ネトレブコがかなり若い時のものらしく、非常に若い歌手同士の比較では「カルメル派修道女の対話」のPetibon の方がもっと可愛いと思いますが、こちらもなかなか。ロッシーニのファルサ(一幕の喜劇)にそのままありそうなストーリーに付けた音楽はプロコフィエフそのもの、ドタバタよりも叙情性に重きをおいていて、その面ではバレエ音楽「ロメオとジュリエット」のさらに上を行きます。バレエを存分に活用した演出で、一流を使っているのでしょう、難しい演技では無さそうですが姿の美しさは最高です。英語字幕で平気な方には断然お勧めです。あらすじなどをここに書いてみました。(05.11.26)
プロコフィエフ作曲「戦争と平和」(1953)DVD
ベルティーニ指揮パリ・オペラ座
改訂を繰り返した作品で、初稿の演奏会形式初演が1945年ですが、「修道院での婚約」より後の作品なのは間違いないので、最終稿の初演年(作曲者の死から3ヵ月後の1953年6月)を採用しました。 ナターシャ役が素敵ですが、肝心の作品はどうかな、というところ。続きはこちら。(06.09.10)
プーランク作曲「カルメル派修道女の対話」(1958)DVD
Jan Latham-Koenig 指揮ストラスブールフィル
リージョンコード0の輸入盤で日本語対訳つき。永竹由幸さん曰く「第2次大戦後のオペラの最高傑作」、なる程、です。調性音楽ですから、ヤナーチェクよりまだ取り付きやすいくらいかもしれません、というか、ヤナーチェクが一番似ているかな?
フランス革命期の宗教弾圧で、集団処刑される修道院のシスター達の物語ですが、お嬢さんもおばさんも軒並み奇麗です。シスター・コンスタンス(準主役)を歌った Patricia Petibon という無茶苦茶若そうな歌手は覚えておいて損は無いような気がします。とにかくかわいい。録音も最高です。(02.12.28)

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