その日、東京の三軒茶屋で芝居を見た俺は神田のホテルにチェックインした。
時刻は午後5時。ホテルの部屋で携帯が鳴る。相手はぷーどる嬢。
オフ会の会場に不案内な俺を迎えにわざわざ京浜東北線を逆方向へ戻って来る予定だった。
神田の駅の券売機の前で待っているとの事。俺は駅へ向った。
駅に着くと、一見美女がたたずんでいる。しかし、俺が近づいていくと、その美女(その時はそんな気がしただけであったが…)はいきなり俺を指差し「ぱぎさん!?」と叫んだのだった。
もし、俺が他人だったらどうするつもりだったんだろう…。
さて、ぷーどる嬢は説明する。
「京浜東北線に乗っていくより宇都宮線の(あれ?高崎線だったかな?忘れた)方が早いんだよ~」
うん、早いのはいいことだ。しかし、ぷーどる嬢。「あれ?」と言っている。おいおい、道案内は大丈夫か?上野までいかないと宇都宮線は無いのに、神田の駅で宇都宮線のホームを探すぷーどる嬢であった。
とりあえず、京浜東北線の電車に乗る。一応初対面の俺とぷーどる嬢であるが、すでに雑談が盛り上がる。そして、乗り換えのために電車を下り…え?
「ねえ、ぷーちゃん、ここ秋葉原なんだけど…」
「えええ!!!!」
慌てて同じ電車に戻る俺達であった。
今度こそ上野につく。乗り換えのホームを探す二人。時間は5時20分過ぎ。見ると24分発の快速がある。あわててホームに駆け下りる二人。そして止まっている電車に乗ろうとするが…
「あれ?これ、普通じゃない?」
「え~、快速じゃないの?」
見ると、隣の階段のホームから、快速は出発していった…
大宮はまだまだ遠い…。