四季を通じて冬は一番、星空がきれいに見える季節です。それは空気が乾燥しているからだけではなく、冬の星座には明るい星がたくさんあるからでしょう。一番明るい1等星だけでも8個もあります。とりわけ今期は土星も加わって大変賑やかです。

 冬の星座を見つけるのにはオリオン座を手がかりにするのが良いでしょう。オリオン座ならきっとすぐ見つかるはずです。見つけたら左肩の赤い星、ベテルギウスを確認しましょう。星図を見ながら冬の大三角がわかればおおいぬ座、こいぬ座を見つけたことになります。

  おおいぬ座のシリウス(意味は“焼き焦がすもの”)は夜空の中で一番明るい恒星です。大三角が見つかったら、夜空に大きな十字を描いて土星も見つけてみましょう!

 冬の夜空には他にも ふたご座、おうし座、ぎょしゃ座や、みなさんよくご存知の天体スバル(プレアデス散開星団)もあります。チャレンジしてみてください。

オリオン座の大星雲(M42)

オリオン座の大星雲 伊勢神にて撮影
 人気1の星座!オリオン座にある散光星雲です。散光星雲は簡単に言ってしまえば「星の製造工場」あるいは「星のお母さんとゆりかご」です。主な成分は水素やヘリウムのガスで、それを材料に今もたくさんの星が誕生しています。
 明るさは4等級でよく晴れた日なら安城からも肉眼で見つけることができます。肉眼では暗い星のように見えますが、双眼鏡を使えば淡い星雲の広がりを見ることができます。オリオン大星雲までの距離は1300光年です。

土星

市内にて20p望遠鏡で撮影
 太陽から6番目の惑星で、太陽系の9つの惑星の中で2番目に 大きい惑星です。その特徴は何と言っても輪を持った神秘的な姿でしょう。
 土星は木星と同じく、75%が水素で、25%がヘリウム、そして、わずかの水、メタン、アンモニアと岩石でできています。惑星の中で一番密度が低い惑星でその比重は水より小さく、もし十分大きな水槽があれば、土星を水に浮かべることができるでしょう。
 小さな望遠鏡でも20倍もかければ、立派な輪を見ることができます。

肉眼黒点

市内にて5p望遠鏡で撮影
 先日(10月末)久々に肉眼黒点が現れました。肉眼黒点!聞いたことありますか?肉眼でも確認できる程大きな黒点のことです。もちろん昼間の太陽を見てもまぶしいばかりで見えません。日食観測用の黒い板を通すか、まぶしくない夕日で観測しないと気がつかないでしょう。
 実際、中国では『日没時に太陽の中にカラスが飛んでいるのが見えた』という古記録があり、肉眼黒点の記録と考えられています。
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