冬の夜空には1等星が8個もあって四季を通していちばん豪華な星空です。その中でもひときわまぶしく輝いているのが全天で一番明るい星、シリウス(意味:焼き焦がすもの)です。

 この星を見つけたら右斜め上に視線を移動してください。とっても形の整った星座、冬の王者オリオン座が見つかりましたか?オリオン座の左肩にある赤い星ベテルギウス(意味:巨人のわきの下)とシリウスと、もう一つの星で正三角形作ってみましょう。その3つ目の星がこいぬ座のプロキオンです。この星の意味は「犬の前」、おおいぬ座のシリウスより少し早く東天に昇ってくるからです。

 さて、もう一つ星座を見つけてみましょう!オリオンのベルトに並ぶ「三ツ星」をまっすぐ右(西)に延ばしていきましょう。 おうし座が見つかります。赤い1等星、アルデバラン(意味:従うもの)と周りの星でできたVの字が目印です。
 そしてもう少し先に目をやるとなにやら可愛らしい小さな星の集まりが見つかりませんか?これが「すばる」です。詳しくは「Let's双眼鏡」をご覧ください。
マックホルツ彗星  
2004年8月27日、アメリカのマックホルツ氏が発見した彗星です。2005年1月上旬には肉眼で見える明るい彗星「肉眼彗星」になることが期待されています。
 実際には彗星の明るさ(光度)の予想は大変難しく期待通りに明るくならない事もあります。
  マックホルツ彗星は予想では3等台まで明るくなります。3等星は街中でも肉眼で見つけることができますが、彗星の3等台となるとよほど空がきれいで暗いところでなくては見つけられないでしょう。でも双眼鏡を使えばきっと見つけられます。すでに5pの対物レンズの双眼鏡で見えるという報告もあります。(きれいな夜空の下で観測)
マックホルツ彗星の位置 明るさ
12月 1日 5.8等級
11日 5.1等級
21日 4.4等級
1月 1日 3.9等級
11日 3.8等級
21日 4.1等級
2月 1日 4.5等級
 このマックホルツ彗星は近日点(太陽に彗星が一番近づくポイント)が地球の軌道より外側にあって地球と平行して進むような位置関係にあるので、観測期間が長いのが特徴です。
 1月上旬の最も明るい頃に「すばる」の近くを通過していきます。上記の「冬の星座」や「Let's双眼鏡」を参考に「すばる」を探しながらマックホルツ彗星にもチャレンジしてみてください。月明りがなく、光度も最も明るい1月上旬がチャンスです!(参考:天文ガイド)
すばる(プレアデス散開星団)  
 「星はすばる、ひこぼし、みょうじょう・・・」平安の昔に清少納言が枕草子に美しい星の筆頭に「すばる」をあげています。「すばる」の名の由来は「むすばる」とか「しばる」といった「ひとまとめにする」意味合いから来ているようです。なるほど肉眼でも6個の星が寄り添って可愛らしいですね。7個以上見えるのなら、あなたはとっても目が良いです。

 「すばる」は「プレアデス散開星団」とか「M45」とも呼ばれています。散開星団とは生まれて間もない星たちの集まりです。「すばる」を写真に撮ってみると、まだ周りに星の材料になったガスが残ってる様子が見られます。双眼鏡では青白い小さな星たちがいくつも寄り添って見飽きることがありません。実際には120個ほどの星の集団で距離は410光年です。(伊勢神にて120mmレンズで撮影)
黄道12星座  
 星座は今から約5千年前、現在のイラクの地で羊を飼って暮らしていたカルデア人によって創られたと考えられています。 全天には88星座もの星座がありますが、星占いにも使われる「黄道12星座」は最も古い星座です。この12の星座は太陽の通り道(黄道)上にあって古代より注目されてきたからです。

 あなたの誕生日の星座は何ですか?自分の星座を見たことがありますか?まだ見たことのない方は是非がんばって見つけてください。 でも誕生日当日は無理ですよ。その日はあなたの星座の上に太陽がのっかていますから。誕生日の約4ヶ月ほど前の夜9時頃が南の空、見やすい位置にきているのでチャンスです。
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