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 秋の星座には特に目立つ明るい星がありません。今回は北の空におなじみのカシオペア座をまず見つけてみましょう。そこから北極星にたどり着いたら、北極星とカシオペア座のβ星を結んで伸ばしていくとぺガスス座にたどり着きます。
 そしてぺガススの四辺形を見つけましょう。2等星以下の星ばかりですが秋の夜空高く、よく整った形をしているので意外と簡単に見つけられると思います。その四辺形をヒシャクに見立てると、その柄の部分の星の並びがアンドロメダ座です。
 また四辺形の西の辺を南にのばしていくと、秋の空でただひとつの1等星、みなみのうお座のフォーマルハウトが見つかります。そして四辺形の東の辺を南にのばすとくじら座の2等星デネブカイトスを見つけることができます。
木星を見よう!  
 この秋はやぎ座に木星があって、明るく目立つ星も無い秋の夜空で目を引きます。木星は太陽系最大の惑星でその直径は地球の11倍もあるガス惑星です。そんなに大きな木星ですが約10時間で自転しているので望遠鏡で少し時間をおいて観察すると自転でその表面の模様が変わっていくのを見ることができます。小さな望遠鏡でも縞模様や400年前にガリレオが発見した4個のガリレオ衛星、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストが見えます。
 木星には60個を超える数の衛星(月)がありますが、その中でもガリレオ衛星は大きく、双眼鏡でもその存在を見ることができます。手持ちではブレてしまうので三脚などにしっかりと固定してのぞいてみてください。

 太陽系で一番大きなガス惑星である木星ですが、もう少し成長していたら太陽のように輝いて恒星になっていただろうと考えられています。

双眼鏡で見たイメージ
JR安城駅前商店街にて10cm屈折望遠鏡で30分間隔で撮影(撮影日 9月7日〜8日)
 そんなに大きくて強い重力をもつ木星は、その軌道の内側に入ってくる彗星などの小天体を捕らえたり、弾き飛ばしてくれます。お陰で地球への天体衝突の危険性が低くなっていると考えられています。実際に1994年の彗星衝突に続いて、今年の7月19日には木星への天体衝突の跡(衝突痕)が観測されました。
ハッブル望遠鏡が7月23日に撮影
木星に出現した衝突痕(提供:NASA)
月周回衛星「かぐや」  
 2007年10月から月の探査をしてきた日本初の月周回衛星「かぐや」が今年6月11日に役目を終え月に制御落下されました。プラネタリウム番組の中にも出てくる「月の世界」。
 「かぐや」が撮影した画像はまるで月面に立っているかのようです。
 動画もインターネットで配信されています。一見の価値ありです!

月面 シュレーディンガー・ベイスン

月面 ライマン

「かぐや」ラストショット
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 JAXA(ジャクサ) 月周回衛星「かぐや」(SELENE)
変光星 ミラ  
 くじら座にはミラ(意味:ふしぎなもの)という名前の星があります。この星は一生の終わりをむかえた年老いた星が不安定になり、ふくらんだり縮んだりして明るさを変える変光星です。

 11月20日が今年のピークで肉眼でも見られるはずなのですが、なにぶん年老いて不安定になっている変光星なので予測通りにはいかないことも多いようです。でも双眼鏡があれば安心です。この秋にミラを見つけてみましょう!
生涯学習課情報誌「あんてな 2009年秋号」もご覧ください。P.26〜P.27
ミラ 変光周期 約332日
  光度変化 約2等〜10等
おしらせ
 
プラネタリウム制作室より
 
 楽しかった夏休みも終わってしまいましたね。みなさんは夏にいろいろな体験をすることができましたか。僕は山へキャンプに出かけました。キャンプファイヤーが天高く燃え上がり、その火の粉を目で追ってみると・・・たくさんの星たちが目に飛び込んできました。普段見えない星たちも山の中ではキラキラ光っている姿がよく見えるんですね。でも、季節はもう秋。キャンプはまた来年!という方はプラネタリウムはいかがですか。安城プラネの仲間たちでは月に一度あんぷらスペシャルを行っています。9月は「お月見スペシャル」と銘打って26日(土)27(日)の二日間行います。また10月18日(日)は「アンドロメダ銀河って何?」というテーマで、素敵な音楽にのせて秋の夜空もバッチリご紹介します。もちろん全編生解説、  満天の星空でお送りします。                      (担当:山岡)
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