「天高く馬肥ゆる秋」暑さもおさまって馬も餌をモグモグ食べて太る秋がやってきました。実際の星空には天馬ペガススが駆けのぼってきます。南の空高く、2等星と3等星でつくる四角形を見つけてみましょう。これがペガススの四辺形です。 この四辺形をよく見ると北斗七星のようにヒシャクの形をしています。このヒシャクの柄の部分がアンドロメダ座です。

 「四辺形」の東辺を南へのばせば、くじら座の2等星デネブカイトス、北へのばせばカシオペア座を通って北極星を見つけられます。「四辺形」の西辺をまっすぐ南へのばすと、みなみのうお座のフォーマルハウトが見つかります。秋の空で唯一の1等星です。しかし今季は赤くまぶしいほどに輝く星に目を奪われることでしょう。これが2年2ヶ月ぶりに接近する火星です。10月30日に地球に最接近します。お見逃しなく!
火星  

「ロングホーン」(Longhorn)と名付けられた岩
 地球のすぐ外側を周る惑星・火星。約2年で太陽をめぐり、大きさは直径で地球の約半分、体積が1/8です。フォボスとデイモスというジャガイモ型をした2つの月(衛星)があります。地球と比べて大気は薄くほとんどが二酸化炭素です。平均気温も地球が15℃に対して火星は-55℃と寒い惑星です。地表には長さ約5000km(火星の約1/4周)、幅600kmにもなるマリネリス渓谷や、エベレストの3倍もの高さを誇るオリンポス山があります。

水の痕跡がみつかった岩

火星探査車
 火星には四季があって、霜が降ったり、大規模な砂嵐がおこったりします。近年の探査で火星にはかつて大量の水が存在していたことが確かなことになりつつあります。「水の存在」は「生命の発生」には欠かせません。今この瞬間も火星の上空から3機の探査機が、地表から2機の探査車がその真相を明かすべく観測データを送り続けています。写真:NASA/JPL/Cornell
M15 (球状星団)  
 ペガススの鼻先にある球状星団。球状星団は100 億年以上もたった年老いた星々が数万から数十万も球状に集まった星団です。

 双眼鏡では一見、恒星のように見えますが、よく見ると中心が明るくまわりがぼんやりしているのがわかります。望遠鏡でのぞけば、「球状星団」の名前どおりのイメージがきっとわいてくると思います。M15までの距離は49,000光年です。伊勢神にて200mmレンズで撮影
2005.10.30 火星最接近  

2005年9月18日 JR安城駅前商店街より 10p屈折望遠鏡で撮影
 10月30日に火星が地球に最接近します。2年2ヶ月前、世紀の大接近となった前回よりは若干小さく見えますが今回を見逃すとしばらく大きな火星の姿を見るチャンスがありません。
 地球の軌道はほぼ円ですが、火星の軌道がいびつなため接近距離は毎回異なってしまいます。
プラネタリウム制作室より
 
 秋番組は初めて安城天文同好会と合同で番組を企画しました。皆さんに楽しんでいただける番組づくりをしていきます。
 またプラネタリウム操作卓のすぐ隣りの椅子15席を取り外して車椅子の方にもより多く、より快適にご利用いただけるようになりました。お気軽におこしください。
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