秋の夜空にはみなみのうお座の1等星フォーマルハウトの他は2等星以下ばかりで、ちょっと寂しいものです。
でも今年はいつもになく、華やかな感じがます。それというのもうお座に1等星の40倍も明るい木星があるからでしょう。その木星よりももっと高いところ、真上ちかくに目を凝らして四角形の星の並びを見つけてください。これさえ見つければ秋の星座探しは簡単です。
四角形の東辺を北へのばせばカシオペア座をかすめて北極星にたどりつきます。今度は同じ東辺を南にのばすとくじら座のしっぽに光る2等星デネブカイトスが見つかります。ペガススの四辺形をヒシャクに見立てると、その柄の部分がアンドロメダ座です。
木星に注目!  
 木星は太陽系最大の惑星でその直径は地球の11倍もある巨大なガス惑星です。秋の夜空で-3等と1等星もよりも40倍も明るく、存在感たっぷりの木星ですが、今年はその表面の模様に注目です。
 
 昨年までの木星は小さな望遠鏡でも2本の縞模様をみることができました。ところが今シーズンに入ると1本の縞模様が消えてしまいました。
 
 大赤斑とよばれる赤い目のような模様のところにあった縞が消え大赤斑がぽっかり目立つ木星になっています。観望会など、望遠鏡で見る機会があったら観察してみてください。
 
JR安城駅前商店街にて20cm望遠鏡で撮影
天王星も見ごろ
 この秋、木星のすぐ近くに天王星があります。木星が目印になって普段よりも見つけやすくなっています。そうは言っても5.7等の明るさなので双眼鏡がないと見えません。望遠鏡で見ると青く小さな姿が印象的です。

ミラ 変光周期 約332日
       光度変化 約2等〜10等
変光星ミラに注目!
 ミラ(意味:ふしぎなもの)という名前の星があります。肉眼で簡単に見つけられる2等星から、全く見えない10等星まで明るさが変わる変光星です。一生の終わりをむかえた年老いた星が不安定になり、ふくらんだり縮んだりするため明るさが周期的に変化します。
 10月12日頃が今年のピークで肉眼でも見られるはずなのですが、なにぶん年老いて不安定になっている変光星なので予測通りにはいかないことも多いようです。もし双眼鏡があればより確実です。この秋に明るいミラを見つけてみましょう!
ハートレイ彗星  
 ハートレイ彗星は6.5年周期で太陽を回る彗星です。
10月20日には地球に最接近して、その明るさは肉眼でも見ることができる4等台になると期待されています。
4等台になっても彗星の場合は、同じ明るさの恒星よりも見つけにくいので、双眼鏡でチャレンジしてみましょう。
イベントのおしらせ
 
 
プラネタリウム制作室より
 
 
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