おおぐま座の北斗七星さえ見つけてしまえば春の星空めぐりなんて簡単です。北の空高く、ヒシャクの形に並んだ7つの星です。そしてヒシャクの先端の2つの星を北に5倍のばして北極星を見つけましょう。北極星はこぐま座のしっぽの先端です。
 さて次はヒシャクの柄の部分のカーブを南の方にのばして夜空に大きな曲線をえがいてみましょう。2つの明るい星が見つかります。アークツールス(意味:熊の番人)はうしかい座の1等星。スピカ(意味:麦の穂先)はおとめ座の1等星です。
 この2つの1等星としし座の2等星デネボラ(意味:ししのしっぽ)とでつくる三角形が春の大三角です。今季は春の星座の先頭にあるかに座に30年ぶりに土星があって注目を集めています。またてんびん座にある木星はひときわ明るく目を引きます。
かに座を見つけるチャンス!  
 4等星より明るい星がなく、街中では見つけにくいかに座ですが、この春は30年ぶりに土星がかに座にあって見つけるチャンスです。
 土星は0等級で春の空ではとても目だっているので簡単に見つかります。
観測のコツ
3月上旬で 午後10時ごろ
中旬で 午後9時ごろ
4月上旬で 午後8時ごろ
南の空高く真上近くに土星が見えます。
 オリオン座を見つけて、冬の大三角を目印に見つけるのも良いでしょう。
 かに座のあなた!あなたの誕生星座を見つけるチャンスです!
(写真:伊勢神にて16mmレンズで撮影)
M44(プレセペ)・M67  
 今季、土星があることで注目されるかに座に大きな散開星団が2つあります。ひとつはM44(プレセペ散開星団)、もうひとつはM67です。
 土星を見つけることができたら双眼鏡でのぞいてみましょう!
土星のすぐ近くのぽつぽつと可愛らしい星の集まりに気がつくことでしょう。これがM44で英語では「ビーハイブ」(蜂の巣)と呼ばれるイメージがピッタリの星団です。
 M67は安城の空ではちょっと見えないかもしれません。でも空の良いところでは、モヤァ〜としたマリモのような光のかたまりが美しい天体です。
 距離はM44が520光年、M67が2700光年の彼方にあります。
(写真:伊勢神にて120mmレンズで撮影)
散開星団  
 星は大きなガス(分子雲)のかたまりから数十から数百も同時に誕生する場合が多く、散開星団とは生まれて間もない、この星の集団のことを言います。年齢は数千万〜数億年と若く?星としては十分に若いのです。
 今回、Let's双眼鏡で紹介した、M44やM67も散開星団です。春の星座のかみのけ座はメロッテ111番と言われる散開星団そのものです。
 私たちに最も近い散開星団は実はおおぐま座です。おおぐま座を構成するほとんどの星は同じ散開星団の一員です。散開星団の星々はやがては散らばっていき、それぞれ単独の星になっていきます。
(写真:伊勢神にて50mmレンズで撮影)
かみのけ座メロッテ111番
プラネタリウム制作室より
 
今回の春番組「HAYABUSA(はやぶさ)」では、JAXAに行って直接計画に携わっている矢野さんへのインタビューを行いました。矢野さんの計画にかける熱き情熱を感じていただければと思います。
 また久しぶりに開催した天文講座「はじめての星空散歩」。新聞で取り上げられたこともあり、たくさんの方にご参加いただきました。参加者の皆さんは、講師の浅田さんの軽快なトークで星空散歩を楽しんでいただけたと思います。
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